「八潮市全体が臭いんじゃないかと思うくらい臭かった」 陥没事故から1年、異臭と騒音に悩まされ続ける住民

   埼玉県八潮市での道路陥没事故は発生から1年。2026年1月28日放送の情報番組「ひるおび」(TBS系)は今も工事の騒音、振動や下水の悪臭に悩まされている周辺住民の声とともに復旧工事の現状を報告した。

  • 八潮市の道路陥没事故から1年が経過した
    八潮市の道路陥没事故から1年が経過した
  • 硫化水素によってエアコンの室外機がダメージを受けることも(画像はイメージ)
    硫化水素によってエアコンの室外機がダメージを受けることも(画像はイメージ)
  • 八潮市の道路陥没事故から1年が経過した
  • 硫化水素によってエアコンの室外機がダメージを受けることも(画像はイメージ)

下水管や道路の復旧までには5~7年かかる

   事故は昨年1月28日に発生、交差点に突然開いた穴にトラックが転落した。男性運転手は約3か月後に遺体となって搬出された。

   陥没の原因は硫化水素がコンクリートを腐食させたとする中間報告が出された。今も復旧工事が続いており、下水管や道路の復旧までには5~7年がかかるとの見通しだという。

   番組は今も異臭や騒音で悩む周辺住民の声を紹介する。

   「どこにいても硫化水素の臭いが充満するなかでの生活で、本当に苦しかった。八潮市全体が臭いんじゃないかと思うくらい臭かった」という。埼玉県は消臭剤散布をするなどの対策をとっているが万全ではない。この状況にMCの恵俊彰さんも「(周辺住民の)健康チェックをやらなきゃいけないと思うんですけど」と感想をもらす。

硫化水素を嗅ぐと脳細胞に直接働き、頭が痛くなる

   世界の水と環境問題に詳しいグローバルウオータ・ジャパン代表の吉村和就さんは「硫化水素は(人間が)臭いで感じてそれが脳細胞に直接働く、それでみんな頭が痛くなる。さらに進むと呼吸系統をコントロールして最後は呼吸を止めてしまうという非常に危険な化学物質」と説明した。

   番組は福岡工業大工学部の久保裕也准教授の話として「ヒトには硫化水素を体で解毒・排出する能力があるので体内に蓄積される心配はないが、臭いを感じるレベルだと人によっては喉の痛みなどの症状が出ることもある」という説も紹介された。

   吉村さんは「さらに危険なのは、硫化水素は重いんです。(付近の空気中にあるので)エアコンの室外機は全部やられて大変なことになっている。あの中の銅の配線、接続部が腐食してしまう。夏を迎える時に室外機が使えないということはエアコンが使えないことにもなり、大きな問題になっている」と指摘した。

   硫化水素は当分なくならない見通しだ。「窓を閉める」というのが主な対策だというのだが、もちろん、これが根本的な解決にはならない。

(ジャーナリスト 佐藤太郎)

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