アルピニストの野口健さんが2026年2月24日にXで、八ヶ岳連峰・天狗岳で山小屋に宿泊していた女子大生が「低体温症の疑いがある」と通報・救助されたとの報道をめぐり、実際には山小屋泊ではなく「テント泊」だったとの証言があるとし、これが事実であれば「山小屋への批判に繋がりかねない」と懸念した。山小屋はJ-CASTニュースの取材に、女子大生はテント泊だったものの、体調不良を訴えて小屋に移って休んでおり、回復しなかったため救助を要請したと説明。また警察は、女子大生が「低体温症」だったと断定した発表はしていないとした。テント泊の証言が本当なら「山小屋への批判に繋がりかねない」救助に当たった諏訪広域消防本部によると、2月18日、標高およそ2400メートルの場所で女子大生が「倦怠感及び呼吸苦を訴えている」と通報があったという。同消防は「群馬県防災ヘリにて救急隊への引継ぎのため、離着陸場の諏訪湖ヨットハーバーまで搬送」したと説明した。これは複数メディアが、女子大生は「山小屋に宿泊」しており、別パーティの登山者が「低体温症の疑いがある」と通報し、救助された旨を報じている。野口さんは24日にXでこの報道に関し、「本当に『山小屋泊』なのでしょうか」と疑問を呈した。続けて、「山小屋の関係者の話では『山小屋敷地内のテント泊』だったと」との証言を示した。続く投稿では、「仮に山小屋関係者の証言が事実ならばこの報道は大問題。まるで山小屋に宿泊している最中に低体温症になったのだと。山小屋への批判に繋がりかねない」と問題提起した。仮にテント泊であれば、「あくまでも自己責任」とした。「私は標高8000m越えでテント泊を経験していますが低体温症にはかかっていません。つまり、装備の違いが考えられます。寝袋など」と自身の体験を交えて述べ、「そこまで山小屋のスタッフが確認する必要性はありません」とした。一方、山小屋泊であれば、「本当に低体温症にかかるのでしょうか???」と疑問を呈した。「営業している山小屋に宿泊した人で低体温症にかかったケースを聞いた事がない。山小屋の中は基本、暖かいです」とも主張した。警察は「低体温症などと決めつけたことは広報していない」野口さんは続けて、報道が誤りであれば撤回するべきだとし、「山小屋の方々の名誉に関わる問題です。地元メディアが地元で日々、登山者の命を守っている山小屋の方々の足を引っ張ってはいけません」と警鐘を鳴らした。実際はどうだったのだろうか。諏訪広域消防とともに救助にあたった長野県警茅野警察署は25日、J-CASTニュースの取材に、女子大生は山小屋で体調不良になったとし、「山小屋で宿泊」していたと発表したことに間違いはないとした。一方で、女子大生の症状について、吐き気や手足のしびれがあったことは発表したが、「高山病や低体温症などと決めつけたことは広報していない」とした。なお各報道でも、「低体温症の疑いがある」と通報があった旨が報じられているが、「低体温症だった」とは報じられていない。救助された際に女子大生がいた山小屋も25日、J-CASTニュースの取材に応じた。山小屋によると、女子大生はテント泊だったものの、深夜1時頃に体調不良を訴えて小屋に入ってきたという。しばらく休んでいたが、「体調が回復しないため4時頃救助要請をしました。9時ごろ群馬防災のヘリで救助されました」と説明した。
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