インフルエンサーのレビュー投稿で売り上げに変化
取り組みの背景にあるのは、SNSを中心とする読書文化の広がりだった。SNSを活用して出版業界に新しい価値を届けるプロジェクトが立ち上がり、SNSのインフルエンサーが本のレビューを投稿することで、同店の売り上げにも変化が起きたという。
「大きなバズによって1冊の本が売れるのではなく、売れるアイテムの幅がどんどん広がっていって、売り上げが伸びていきました。本の投稿や話題がSNSで増えることで、出版業界全体が活性化していくだろうという思いもあり、岩波文庫の在庫全点を取り揃える取り組みを始めました」
この取り組みを始めると店舗の売り上げにも大きな変化が起きた。岩波文庫の場合、投稿前の平日売り上げは1日5冊程度だったが、投稿直後は1日70冊から80冊売れた。その後も前年比で約5倍になっているという。
出版社の在庫を全点取り揃える意義は何か。担当者は、「目的の本だけでなく色々な本と出会えることが、書店に行く楽しみの1つです。ネット書店では、目的の本のみを探すことが多いと思います」と語る。
今後のレーベル拡充については具体的に決まっていないが、「色々と検討している」と担当者。また、同店以外の他店舗では同様の取り組みを実施していないが、「今回の反響を受けて検討していきたい」と話している。