46年ぶりの開幕5連敗と苦しいスタートを切った中日を救ったのが、37歳左腕の大野雄大だった。2026年4月2日の巨人戦(バンテリン)で1失点完投勝利。圧巻の投球に中日ファンから大きな拍手が注がれた。
「首脳陣も危機感を持たないと...」
ストライクゾーンにキレのある直球をテンポ良く投げ込む。140キロ台前半と決して速くないがキレがあるため巨人打線に捉えられない。カットボール、ツーシーム、スライダーを駆使してスコアボードにゼロを並べた。
最大のピンチは9回におとずれた。代打・増田陸の二塁打、キャベッジの左前打に左翼手・細川成也の失策が重なり1点を返された。1死三塁と一打同点のピンチを迎えたが、泉口友汰を投ゴロ、ダルベックはバットをへし折って中飛に仕留めて白星をつかみ、マウンド上で雄叫びを上げた。
大野の奮闘でチーム初白星がついたが、反省材料は多い。5回にサノーの2ランで先制したが、打線全体で則本昂大を攻略する意図が見えず凡打の山を重ねた。9回は細川が打球をファンブルした後、間に合わないタイミングにもかかわらず本塁に送球してキャベッジの二塁進塁を許した。中日の球団OBはこう話す。
「攻守にミスが多く、こんな野球を続けているようだと優勝どころかAクラスさえいばらの道です。選手だけでなく、首脳陣も危機感を持たないと昨年までと変わりません」
試合後に輪の真ん中に立って一本締めを行った大野はお立ち台で内容を聞かれ、「今日でドラゴンズは開幕しましたと。(4月3日からヤクルト戦の)神宮でもみなさん勝ってきてくれると思いますし、まだシーズン長いので、名古屋のウィメンズマラソンでいったらドームの前を走っているぐらいだと。まだまだ、まくれると思うので、一戦一戦頑張っていきましょうと言いました」と明かした。
大野の勝利に対する執念を、チーム全体で見習わなければいけない。
(中町顕吾)