昭和、平成の時代には見られなかった「退職代行」の増加について2026年5月3日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)でビートたけしさんは「情がからむのが嫌なんじゃないの」と若者の当世気質をおしはかった。
「医療業界はめちゃくちゃ辞めづらい環境」
たけしさんは「『(会社を)辞めたいんだけど』と言うと『僕は君に期待しているんだけど』と言われる、そういう人間関係が嫌で(退職代行に頼む若者が増えている)」と話した。ゲストの弁護士、結城東輝さんはたけしさんの発言に同意したうえで「業界によるが、たけしさんの話は結構根が深くて、たとえば、医療業界はめちゃくちゃ辞めづらい環境なんです。全員が必死で働いていて、人手不足のなか自分が辞めると言えばその職場に対する裏切りでもあるし、何とかもうちょっと残ってもらえないかと言われる場所でもある。そういう業界って自分は本当に辞めたいけどその人たちに申し訳ないから、意思だけ代行してくれないかという人たちも結構いる。これは本当に業界によって違うので、物流も同じ構図を抱えている」と退職代行が増えている背景の一端を説明した。
「退職代行があれば、カギはちゃんと返せよと言える」
たけしさんは「俺のところに若い衆がいっぱいいたけれど、直接俺に会って辞めたいと言った人間は一人もいない。いつの間にかいなくなっている。辞めますとは言えないんだよ」と話す。周囲から驚きの声があがるなか、たけしさんの話に賛同したのが元女子プロレスラーの北斗晶さんだ。
「この退職代行というのは、一社会人としてどうなのかなと思うところはあるが、今たけしさんが言われたように、プロレス界も飛んじゃうやつがいるんですよ。飛ぶと言うんですけど、夜逃げですよね。その場合、寮のカギとか道場のカギとか、そのまま持っていなくなっちゃって連絡がつかない。それで考えると退職代行があればカギはちゃんと返せよと言えるじゃないですか」と話す。
「誰か頼んでやってくれるほうがありがたいよね」とたけしさんも同意する。お笑い界もプロレス界も普通の会社よりも濃密な師弟関係があるだろうが、「飛ぶ」よりは退職代行で今までの感謝を伝えて辞めた方がまだいいのか。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)