14億の国民に在宅勤務を呼びかけたインド エネルギー危機で緊縮策、日本は「いつも通りの生活」続くが

   インドのナレンドラ・モディ首相が2026年5月10日、中東情勢の悪化による世界的なエネルギー価格の急騰に対応するため、インド国民に向け緊縮策を呼びかけたとする報道が波紋を広げている。

  • G20ヨハネスブルグ・サミットで握手する高市早苗首相(左)とインドのモディ首相(右)。
    G20ヨハネスブルグ・サミットで握手する高市早苗首相(左)とインドのモディ首相(右)。
  • インドのモディ首相。緊縮を呼びかけている
    インドのモディ首相。緊縮を呼びかけている
  • 高市早苗首相(2026年2月撮影)。通常どおりの生活を呼びかけている
    高市早苗首相(2026年2月撮影)。通常どおりの生活を呼びかけている
  • G20ヨハネスブルグ・サミットで握手する高市早苗首相(左)とインドのモディ首相(右)。
  • インドのモディ首相。緊縮を呼びかけている
  • 高市早苗首相(2026年2月撮影)。通常どおりの生活を呼びかけている

「在宅勤務の再開、金の購入抑制、海外渡航の制限」

   モディ首相による緊縮策は、各国の主要紙が相次いで伝えている。

   英BBCは11日、「モディ首相、インド国民に在宅勤務や渡航控えを呼びかけ イランでの戦争続く中」として、具体的な内容に触れた。

   モディ首相の呼びかけは、インド南部のハイデラバードで行われた公開イベントで行われたものだ。

   石油の90%を輸入に頼っているインドでは、中東情勢の悪化を受け、原油の輸入額が数十億ドル規模で急増している。ガソリンとディーゼル価格の引き上げは回避してきたものの、経済への負担も増加。工場などでの雇用への影響や、農作物の収穫量低下の懸念もみられるという。

   こうした状況下において、モディ首相は国民に向け「日常生活で責任ある行動を取り、国家への義務を果たすこと」こそが愛国心であると呼びかけた。「在宅勤務の再開、金の購入抑制、海外渡航の制限」などを通して燃料使用量を減らし、外貨の節約につなげる目的があるとみられる。

   モディ首相は12日、自身のXで演説の様子を公開した。

   「14億人の国民が一歩前進すれば、国全体も14億歩前進することになります」とし、「したがって、世界的な危機に直面している現在の局面において、私は国民の皆様にいくつかの特別な呼びかけをしたいと思います」とつづっている。

「『日本全体として必要となる量』を確保できています」

   モディ首相が緊縮を呼びかけた一方、日本の高市早苗首相は「平常通り」の暮らしを続けるよう呼びかけている。

   4月17日のX投稿では、「原油や石油製品については、代替調達や備蓄石油の放出により『日本全体として必要となる量』を確保できています」と説明。

   ガソリン価格の高騰を抑えるための補助を行っているほか、各所で資材不足などの問題が起こっていることについては、「一部で供給の偏りや流通の目詰まりが生じていることも認識しています」としていた。

「日本とインド 危機対応が違いすぎる...どっちが正解なの!?」

   Xでは、3月末頃から他言語投稿を自動翻訳してタイムラインに推薦する新機能が本格的に始動した。モディ首相の呼びかけに反応する現地投稿も日本語に翻訳されていることから、日本のSNSユーザーのあいだでもこのニュースが注目を集めた。

   さらに、BBCは日本語版の記事も配信。日本と対照的なインドの緊縮策に困惑の声が上がった。

「日本も燃料節約を呼びかけなくて良いのだろうか。このイラン情勢下、ガソリン代補助で寧ろガソリン使用を促すなんて愚策にも程があると思う」
「日本とインド 危機対応が違いすぎる...どっちが正解なの!?」
「日本は石油の備蓄半年分位あるんだっけ? とはいえ、後数ヶ月 今はこうならない事を祈るしかないのかね...」

   一方で、インドの人口約14億7000万人に対し、日本の人口は約1億2000万人だ。こうした違いから、「14億人のインドと1億人の日本の政策を比較するのが、まず妥当なのか教えて欲しい」「日本の10倍の人口あるインドと日本と事情が全く異なるのでは?」といった指摘もある。

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