ロケバス内で女性に性的暴行を働いたとして逮捕、起訴されたお笑いトリオジャングルポケットの元メンバー斉藤慎二被告に対する4回目の公判が2026年5月13日、東京地裁であった。同日放送の「情報ライブミヤネ屋」(日本テレビ系)は法廷内のやりとりを紹介したが、コメンテーターが被害者の弱い立場を説明した。
被害女性は「私は大丈夫です」と言っていたが
起訴内容によると、斉藤被告は2024年7月にロケバスの中で初対面の20代の女性に対してわいせつ行為と不同意性交をしたとされる。初公判では斉藤被告は「同意してくれている」と思っていたと無罪を主張したが、検察側は「要求に応じなければ、芸能人として活躍する斉藤被告の影響力によって今後の活動に不利益が生じると女性に憂慮させた」と、女性に同意の意思はなかったとした。
13日の公判に検察側の証人として出廷したのは、事件当日に女性と現場で接した女性の仕事関係者。ロケが終わり「バスに戻りましょう」と女性に声をかけた際に「私は大丈夫です」と遠慮するような反応だったと証言した。
「その場の雰囲気を壊したくない」という被害女性の弱い立場
一連のやりとりを聞いていた元日本テレビ解説委員で関西学院大学特別客員教授の小西美穂さんは「身体的な抵抗がなかったからといって、それを同意だとみなすのは旧態依然とした考え方で、今は通用しない。性被害にあうと、これ以上ひどい目にあいたくないとか、相手を怒らせて危険な状況になりたくないから相手に迎合して、その場をやり過ごす行動を起こす女性がいる。これは動物の生存戦略、生存本能からくるもので、同意していると思ったとか、笑ってたからとか、嫌だったらその場から逃げたらいいのにとかいうのは、被害者を二重に傷つける。ロケは特殊な世界で、そこにいる大物芸能人はすごい権力的地位にいる立場。番組関係者も、起用される女性からみると権力的地位にある。ロケは取材先の相手だったり、メイクさんだったり、関係者すべての人のスケジュールをあわせて時間通りに進んでいくという特殊な世界。そういう中でこんなことが起きた時に、その場の雰囲気を壊したくない、壊せないという女性の強い気持ちが推察できる」と、被害者の弱い立場を指摘した。
(ジャーナリスト 佐藤太郎)