自民党の有村治子総務会長が2026年5月13日、健康保険法改正案の審議内容をめぐる思いをXにつづった。「一体誰にとっての『異常』なのでしょう?」有村氏は「本日の参議院本会議『健康保険法改正案』の審議」として、「異常分娩」との表現に触れた。「異常・異常と言及されたのは、帝王切開手術等による出産の事」と説明し、「一体誰にとっての『異常』なのでしょう? 経膣分娩でなく、医療行為を必要とする出産が『異常』?」と疑問を呈した。「やっとの思いで新しい命を産み届ける出産なのに、なぜ『異常』と言われなきゃいけないのでしょう? 生まれてきてくれた命は『異常分娩』で生まれた子?」Xアカウントのプロフィール欄によると、有村氏自身も「2人の子育て中」だといい、「場合によっては命懸けの出産 命を育む妊娠・出産に対して、あまりにも心無い、冷たい言葉ではないでしょうか?」と問いかけた。「毎年何万人も生まれる帝王切開術による出産を、いちいち『異常分娩』とレッテル張りする必然性は無いはずです 何年も続いてきた慣習、そろそろアップデートしましょう!」と呼びかけている。同日の審議では、国民民主党の庭田幸恵参院議員が「出産にかかる負担の軽減について」の質問を行った。庭田氏は正常分娩と異常分娩の負担差について、今回の見直しにより正常分娩は現物給付化される一方、異常分娩では従来どおり保険診療として一定の自己負担が生じると指摘。「正常分娩になるか異常分娩になるかは、妊婦自身が選べるものではありません。経過によって経済的負担に差が生じる、自己負担が生じるという不安を生じさせるおそれがあります」としていた。「素早く判断し管理するための切り分けでは」「軽々に言うのは偏見のもと」医療ウェブメディア「メディカルノート」によると、異常分娩とは、「分娩の3要素とされる『娩出力(胎児を押し出す力)』、『産道』、『娩出物(胎児や胎盤)』のいずれかに異常が生じることで、正常に進行しなくなる分娩の総称」だという。いわゆる「逆子」や陣痛が弱胃などの理由でなかなかお産が進まない「微弱陣痛」などがあり、帝王切開や器械分娩などを行うことがある。医療行為の介入なしに出産する正常分娩に対し、「異常」という表現が採用されているものであり、それぞれの分娩方法に優劣をつけるものではない。こういった背景から、今回の議論を「言葉狩り」だと受け止める向きもある一方で、「異常」という表現をめぐり、傷ついた経験があるとするユーザーもいる。「逆子での帝王切開で2人産んだ身としては毎度子供の書類に書く『異常分娩』には違和感だった」「母子共に健康で生まれることがほとんどで、異常などと軽々に言うのは偏見のもとです」
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