「有料オンライン会員になろうとは思いませんでした」 文春が公開した音声を聞かなかった高市首相の言い分

   2026年6月4日に開かれた衆院予算委員会で出た、高市早苗首相の答弁が波紋を広げている。

  • 高市早苗首相。中傷動画をめぐる追及は収まりそうもない
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  • 国会審議では野党が中傷動画問題を激しく追及
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文春オンラインが報じた「音声データ」が争点

   予算委では、中道改革連合の伊佐進一衆院議員が質問に立ち、「選挙中のSNS規制について超党派で議論しているが、SNSによる誹謗中傷で落選活動をしたとしても、現在制限はない。日本の民主主義が歪められるようなことはあってはいけないとの思いで、総理に質問させていただきたい」と切り出した。

   文春オンラインはこれまで、自民党総裁選で首相の陣営が他候補を誹謗中傷する動画を作成・投稿したとの情報を報道。2日に公開した有料記事では、新たな証拠として、高市氏の公設秘書と動画作成者によるZoom会議の音声を公開していた。

「今朝までに確認できませんでした」

   伊佐氏は、「事前に通告で、『音声が(公設秘書の)木下秘書本人かどうか確認して欲しい』とお願いをしておりましたが、結果いかがだったでしょうか」と問いかけた。

    対する高市氏は「こちらの事情を申し上げますと、一昨日は台風対応と衆参両院の準備もあり、ほぼ徹夜をしていた。(本件をめぐる)委員の質問通告を見たのが、今朝方の3時半でした」と発言。発言中には、ヤジが飛ぶ場面もあった。

   高市氏は「ご指摘のオンラインは残念ながら会員制の有料オンラインなんです」とし、「こちらの言い分は関係なく、私と面識のない方の言い分を報道している。そこの有料オンライン会員になろうとは思いませんでした。ので、(音声を確認する)方法もなかった。結論として今朝までに確認できませんでした」とした。時間的な問題もあったとした。

「これ、何のための事前通告ですか」

   伊佐氏は「これ、何のための事前通告ですか」とあきれた様子で応じ、「首相が本当に大変なのは分かる。しかし今回は国民も注目しているし、国会でSNS規制をどうするかという議論をしている。まさに総理周辺で起こっていることだ」と主張。

   「質問は昨日の昼過ぎぐらいの時間帯に渡している」とし、「私はそれ(=確認できていない)は通らないと思います」と追及した。

   高市氏は、「私に音声を確認しておいてほしいという通告も夜中に見ました。夜中に有料会員になって音声を聴くというのは非常に厳しいことだ」と返答した。

   伊佐氏は「秘書に対して、『これはあなたの声ですか?』と確認しておいてくれというのが前提にあるわけで、『有料だから確認できません』というのは総理の発言としてどうか」などと反発。自身が所持している音声データを渡すとし、会議を止めて確認をしてほしいと求めた。

声の主「断言することは難しい」

   議場はにわかに混乱し、高市氏は「今後情報を確認し、答弁に応じる」とした。伊佐氏は今すぐ休憩を取り確認してほしいと食い下がったが、坂本哲志予算委員長は「理事会で協議をする」とした。

   昼休憩後、次の質問に立った長妻昭氏は「(問題の)音声データそのものを聞ける状態でお渡ししたが、真偽はお分かりになりましたか」と質問した。

   高市氏は「『有料のものを他人に聞かせてはいけない』という規約に抵触してはいけないかと思い、文字起こしをしてもらった」とした上で、音声の内容を確認したとした。

   「(秘書)本人の声ということで間違いないのか」と質問を重ねた長妻氏に、高市氏は「断言することは難しいが、やりとりの内容は把握した」とし、「他候補を批判する動画の作成や(批判)を広げてくれとか、そういった内容ではない」とした。

   長妻氏は高市氏への音声の提供について、文春に確認を取っているとした上で、5日に予定される参院予算委で「音声の主が秘書かどうかを確認の上、明日野党の質問に答えていただきたい」と語った。

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