高市早苗首相は2026年6月5日、参議院予算委員会で立憲民主党の岸真紀子氏による質問を受け、自民党総裁選での他候補の誹謗中傷動画をめぐる疑惑を否定した。文春の「有料オンライン会員になろうとは思いませんでした」4日の衆院予算委では、中道改革連合の伊佐進一衆院議員が質問に立ち、文春オンラインが公開したZoom会議の音声について、高市氏の公設秘書のものかどうか確認したかと問うた。高市氏は提示された音声データは「会員制の有料オンライン」のものだったとし、「こちらの言い分は関係なく、私と面識のない方の言い分を報道している。そこの有料オンライン会員になろうとは思いませんでした」「結論として今朝までに確認できませんでした」とした。伊佐氏らは、文春側の了承を得た上で自身らが所持している音声データを渡すとし、5日までに確認するよう求めていた。首相就任後のやり取りだった5日の参院予算委では、岸氏が一連の誹謗中傷動画について「これは事実かどうか、お答え願います」とした。高市氏は「事実ではございません」と否定し、「まず総裁選挙において、他人への候補者を誹謗中傷したりしたことは私の陣営ではございません」とした。岸氏は「総理自身が『やっていない』というのはそうだと思うが、以前の国会答弁で、公設第一秘書とマツイさんとの関係はないと言っていた。しかし、オンライン会議の音声データでは秘書のやり取りが残っている」とし、音声データについて「お聞きいただけましたか」とした。高市氏は「提供のあった動画を昨夜遅く確認した」とし、「内容は『広く国民の声を聞くためにはどうしたらいいか』といったものだった。週刊誌で言われているような、総裁選で他候補を批判する動画の作成に関するものではない」と指摘。総理就任後のやり取りだったとし、「総裁選とは全く関係ないはずだ」とした。秘書のものとされた音声に「違和感」岸氏は「内容ではなく、公設秘書の声かどうかをお聞きしている。本人にも確認したか」と続けた。高市氏は、「秘書本人かどうか、あのような音声を元に判断することは難しゅうございます」と返答。「途中で登場する『AI早苗』という音声は、明らかに私の声だったが私の発言や発音と違う。秘書のものとされた音声も、私と会話している時よりもかなり高い声でハキハキと喋っていったので、違和感があった」とした。「いずれにしてもやりとりの内容について、他候補を批判するものでもなく、どう考えても確認のしようがない」としている。岸氏は「総理はきっとそうやって『AIだ』という風に言うだろうなと」とし、「週刊現代」による記事を紹介。秘書に内容を確認したかと重ねた。高市氏は「4~5回電話をかけて、やっと秘書を捕まえた」とし、電話口で週刊誌報道について読み上げた上で確認したと説明。「内容は事実と違うと申しておりました」とした。「週刊誌の記事をもとに『作成した』と決めつけられることは大変心外だ」岸氏は、動画を作成したという人物について「総理自身は接点がなかったとしても、公設秘書が接点を持っていたとなると、総理がこれまで国会で説明したことと異なってくる」と主張。確認が不十分だったのではないかとした。高市氏は「私はこれまで国会で、マツイという方と面識がないと申し上げてきた。お会いしたことも、名刺を交換したこともない」とし、「インターネット上での接点については、事務所では記録がないと非常に膨大な数があるから、『いつ誰とどういうことをやったか』というのはわからない」とした。岸氏は「今まで総理は『秘書を信じています』と言って、面識がないと言っていた。マツイさんが正しくて秘書が誤っていたということになりませんか」とするも、高市氏は「お会いしたこともない、どういう方かも知らない人とうちの秘書、どちらが信憑性があるか。私は長年一緒に働いた秘書を信じます」とした。高市氏は、「今回の衆議院選挙においてもそうだが、対立候補を批判したり、他党の候補者に対して人格を批判したり、そういったことは決してやりません。私の秘書も陣営もやりません。長年の私の政治スタイルであり、矜持だ」と主張。岸氏の追及に、「そのような動画を作成したり発信したり、第三者に依頼したことはないということを申し上げてきている。週刊誌の記事をもとに『作成した』と決めつけられることは大変心外だ」と怒りをにじませた。
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