宿泊予約サイト「Booking.com」(ブッキング・ドットコム)を通じてホテルを予約した客の一部に、詐欺サイトへ誘導しようとする不審なメッセージが大量に送信されている問題について、観光庁は2026年6月8日の取材に、Booking.comや関係ホテル、業界団体に対して事実確認の調査を始めたことを明らかにした。
帝国ホテルなど、40以上のホテル、チェーンが宿泊予約者に注意喚起
J-CASTニュースの調べで、2026年5月のゴールデンウイーク頃から6月上旬までに少なくとも40以上のホテルグループ・個別ホテルが相次いで注意喚起の告知を公式サイトに掲載している。帝国ホテル(東京、大阪、京都)、ホテルオークラ神戸、ホテルニューオータニ大阪、京王プラザホテルなど個別ホテルのほか、ホテルグループ・チェーンでも、藤田観光系でワシントンホテルやホテルグレイスリーを運営する「WHGホテルズ」、東急グループの「東急ステイ」などが含まれている。
観光庁の辺見晋弘・旅行業務適正化指導室長は5月からの一連の事態で「旅行者に対してフィッシングサイト(詐欺サイト)へ誘導するメッセージが送られる事象については、これ以上被害がないよう、関係者に対し、すみやかな原因等の事実関係確認を求めている」と明らかにした。
対象は1)Booking.comや他のオンライン旅行代理店2)不審メッセージが客に送信されたホテル3)日本ホテル協会など複数の業界団体だという。
観光庁「心当たりのない不審なメッセージに注意を」
また、ホテル運営会社「ポラリス・ホールディングス」(東京)が、自社が利用する宿泊予約サービス「Booking.com」におけるグループアカウントが不正にアクセスされ、金融機関の口座情報が改ざんされて約900万円の損失が発生したと5月28日に公表した件について、辺見室長は「このような事態が生じていることは誠に遺憾」として、関係者からの事実確認を進めているという。
一連の問題では、主にメッセージアプリを経由し、ホテルのスタッフを装って不審なメッセージが宿泊予約客のスマホなどに届く。このメッセージには、クレジットカード情報をだましとるフィッシングサイトへ誘導するURLリンクがついている。氏名、宿泊予定日、電話番号、メールアドレスといった個人情報が流出したとみられている。
辺見室長は「予約サイトの利用に関して、心当たりのない不審なメッセージを受信した場合は、予約サイトや公式のサポートに問い合わせるなど予約内容を十分に確認して利用していただきたい」と呼びかけた。
(シニアエディター 橋本聡)