「工場の敷地内を通るため、船への出入りはできなかった」
この点について、川崎市の港湾管理課は6月18日、J-CASTニュースの取材に対し、こう推測した。
「所有者の方などは、他の港に船を動かそうとしたり、売却しようとしたりしたが、話がまとまらなかったようです。船の運航会社は、商業登記簿上でその存在を確認しており、撤去をお願いする書類を送っていますが、反応はありません」
船の所有は、フィンセールマリンのCEOが買い取った翌年の14年3月には、個人の男性に売却された。そして、この男性が亡くなった後、20年7月に子どもが相続し、市では、子どもの代理人を通じて連絡を取っている。
アニバーサリークルーズ号については、今回の船着き場に来てからも、遊覧船として運航していたとX上で情報がいくつか出ている。港湾管理課でも、横浜や東京などで船の目撃があったとの情報は聞いているという。その後、何らかの事情で、運航もなくなったようだ。
船撤去のニュースが流れ、ネット上では、「いよいよ終焉か」などと往年の姿を懐かしむ声も漏れている。放置されていた8年で、船への出入りなどはなかったのだろうか。
「船に入るには、工場の敷地内を通るため、出入りできなかったと思います。海からの侵入についても、そうした情報はありません。船内は、長年放置されたため、水漏れがあり、かなり傷んでいました。観光名所になっていたとの認識はなく、特段意見などは来ていません」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)