SNS「Threads(スレッズ)」などで、「ルパン品」という隠語を使って盗品の高級腕時計などの購入者を募集する投稿が散見される。なぜ、こうした投稿は隠語で盗品だと示したうえで売買を行うのか。また、巻き込まれないためには――。専門家に対策を聞いた。「盗品だとわかっていても購入したい人が一定数」「ご連絡お待ちしてます ルパン品ロレックスもあります」「ルパン品物転売致します正規品鑑定済みです」スレッズで「ルパン品」と検索すると、高級腕時計などの写真とともにこのような文言が記載された投稿が散見される。「ルパン」とは、窃盗を意味する隠語とされており、これらの投稿は盗品の購入者を募っているとみられる。直近ではタレントのスマイリーキクチ氏が2026年6月8日にXで、この手口に関し注意喚起し、注目を集めた。なぜ、これらの投稿では、わざわざ盗品ということを明かして購入者を募っているのだろうか。J-CASTニュースの取材に応じた詐欺・悪質商法ジャーナリストの多田文明氏は、盗品売買の販路を探す目的があるのではないかと指摘する。「高級腕時計などは盗品だとわかっていても購入したい人が一定数います。こうした人はリピーターになりやすい。また、盗品だと知りながら購入する人はその売買ルートを持っている可能性があるので、こうした人とつながることでより販路が広がる可能性があります」その背景には、盗品だと分かっていても買い取りをする貴金属店が減り、厳しい状況があるのではないかとした。また多田氏は、「詐欺の可能性もある」と指摘。事前に盗品だと明かすことで、「お金をだまし取られても警察に駆け込みづらい」と説明した。犯罪グループにとってスレッズはXよりも使いやすいこうした「ルパン品」の購入を募る投稿は、Xでは見られず、スレッズでは見られる。多田氏は、犯罪グループにとってスレッズは、Xに比べて使いやすいツールなのではないかと指摘する。「(犯罪に関わる投稿について)Xは非常に厳しく、警察の目も相当あって、削除要請もあるんだろうと思います。犯罪グループは警戒の薄いところを狙ってやってくる。スレッズは比較的警戒が薄いのかも知れません」また、Xでも盗品売買の募集はあるが、すぐに削除されるため、見られない可能性もあると指摘した。スレッズで売買されている盗品を見ると、高級腕時計が多い。中には1つの投稿で複数出品しているものもある。高級腕時計の市場調査プラットフォーム「WatchCharts」によると、中古の高級腕時計の市場価格は、20年頃から急速に上昇。22年をピークに一度落ち着くが、25年頃から現在まで再度値上がりしている。多田氏は、「今、高級時計を騙し取られたという方は非常に多い」と指摘する。なかには、転売した高級腕時計の代金支払いが会社の倒産により止まるというケースもあり、こうした場合には詐取と証明するのが難しいという。多田氏は、「騙し取っているということは、それを売って現金化しないといけない」とし、そのためSNSでの売買につながると説明した。一方で、SNSでの売買が目立つということは「犯罪グループの売る販路が狭まり、取ったはいいけど、売れずに手元に残っちゃっているっていうことの表れかなと思います」と推測した。多田氏は、こうした盗品売買に巻き込まれないためには、「気軽に連絡を取らないこと」が重要だと指摘する。「一度連絡を取ってしまうとどんどん引っ張られてしまう。個別でやり取りしてしまうということ自体が巻き込まれる可能性になります」と注意喚起した。
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