愛媛県と松山市が運行する「韓国人向け無料送迎バス」と掲げられた訪日外国人向けの無料バスを巡り、「韓国人優遇なのではないか」などとネット上で議論を呼んでいる。愛媛県と松山市は、訪日外国人向けの無料送迎バスを松山空港から市中心部、有名観光地の道後温泉の間で運行している。県の担当者は2026年6月23日、J-CASTニュースの取材に応じた。県担当者「特定の国籍に限定するものでなく」この話題は、X上の話題をAIが要約し、関連投稿を表示するXの機能「本日のニュース」に取り上げられ、「韓国人向け無料送迎バス」と掲げられたバスの写真が拡散された。日本人の税金を投入してまでなぜ韓国人向けの無料バスを走らせるのかなどと、疑問の声が上がっている。該当のバスは、愛媛県と松山市が松山空港(松山市)の国際線利用促進策として運行している。J-CASTニュースの記者が、事業を所管する県の観光振興課航空政策室に聞いた。担当者は、バスは特定の国籍に限定するものではなく、松山空港に就航するソウル便、釜山便、台北便の訪日外国人を対象にしていると説明した。ソウル便の利用者の8、9割近くが韓国人であることから、投稿のような「韓国人向けという表現になってしまったと思われる」と話した。この表現については、以前から内部で議論が上がっていたといい、「誤解を与える表現があったかもしれない」として、バスに掲げられている文言を今後変更する意向を示した。通常のバス料金1200円が「無料」に県の担当者は、事業の意図として、約135億円にものぼる国際線運航に伴う経済効果をより拡大させることや、松山空港からの主な移動手段がリムジンバスに限られており、国内・県内の利用客を妨げないかたちで訪日外国人の受け入れ環境を整えるため、無料バスを運行している事情があると説明した。県の2023年9月補正予算案を見てみると、韓国人旅行者専用無料送迎バスの運行(定期便で運行していたのは韓国向けのみ)に868万円を計上。これは、通常であれば、空港から道後温泉まで1200円かかるリムジンバス料金(26年6月時点)を県と松山市が負担するものだ。中村時広・愛媛県知事は24年4月の記者会見で、この利用促進策に触れて「好評だと聞いている」と話していた。その後も、24年6月の補正予算案では送迎バスに1272万円計上し、25年6月補正予算案の事業概要項目の中で「専用無料送迎バス運行」と記載されている。担当者によると、25年度のバス利用者は約22万人だという。今後については「県内のバス事業者や県民の声を聞きながら、どういったかたちがよいのか、当然検討はしないといけない」と話した。松山市への訪日韓国人客数は急増も松山市の観光客推定表によると、松山市に訪れた訪日外国人は、2025年は74万4500人、うち韓国人観光客30万3300人と約40%を占める。市内にある訪日外国人が訪れる飲食店では、英語よりも先に韓国語表記がある店もみられるほどだ。韓国人観光客は、直近2~3年で大きく伸びており、23年は6万2600人だったが、24年は20万9500人となった。松山空港では、韓国を結ぶ便としてソウル便が週14便、釜山便が週7便運航している。