猛反発で再検討...ANAラウンジ「300万円の壁」はなぜ生まれた? 株主総会で明かされた導入経緯

   ANAホールディングス(HD)が2026年6月26日に定時株主総会を開き、芝田浩二社長が、傘下の全日空(ANA)で起きているトラブルについて謝罪した。

   トラブルは大きく2つ。ひとつがラウンジ利用に関わる上級会員制度変更の問題、もうひとつが国内線の予約・チェックインを行うシステムと運賃制度をめぐる問題だ。前者は変更を再検討することが明らかにされ、後者については、オンラインチェック関連の不具合は7月末までに解消する予定だとしている。

  • ANAはラウンジと運賃・システムの2つのトラブルに見舞われている(2021年撮影)
    ANAはラウンジと運賃・システムの2つのトラブルに見舞われている(2021年撮影)
  • 株主総会は都内のホテルで開かれた
    株主総会は都内のホテルで開かれた
  • ANAホールディングス(HD)の芝田浩二社長(記者室のモニターを撮影)
    ANAホールディングス(HD)の芝田浩二社長(記者室のモニターを撮影)
  • 全日空(ANA)の平沢寿一社長(記者室のモニターを撮影)
    全日空(ANA)の平沢寿一社長(記者室のモニターを撮影)
  • ANAはラウンジと運賃・システムの2つのトラブルに見舞われている(2021年撮影)
  • 株主総会は都内のホテルで開かれた
  • ANAホールディングス(HD)の芝田浩二社長(記者室のモニターを撮影)
  • 全日空(ANA)の平沢寿一社長(記者室のモニターを撮影)

主要空港のラウンジではピーク時間帯に座れない、利用できないケース

   ANAの利用者は、搭乗実績に応じて上級会員制度「ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)」の入会資格を得ることができ、一度入会すれば、年会費を払っていればラウンジ利用などの特典を半永久的に受けられていた。

   ところが、26年4月になって、ANAカードなどで年間300万円以上決済した人を「SFC PLUS」、それ以外をラウンジが使えない「SFC LITE」とする制度変更を28年4月に行うと発表。「SFC LITE」の人は、ANAが加盟する航空連合「スターアライアンス」の特典も格下げされる。そのため、多くのSFCメンバーにとってラウンジ利用の権利をはく奪されたりする「改悪」だとして反発が広がっていた。

   ANAの平沢寿一社長は、SFCの会員数は増加を続けているため「将来にわたって安定的にサービスを提供することが難しくなってきた」と説明。羽田、新千歳、福岡、那覇などの主要空港のラウンジではピーク時間帯に座れない、利用できないケースも出ており、今後も混雑は激化するとみている。スペースの拡張も「空港の施設要件上、これ以上の拡張は非常に難しい状況」だという。そのため、「大変心苦しいことではあるが、新たなルールを設けざるを得ない」。具体的には「今後もサービスを安定的に維持するためには、年間決済額300万円という基準を設定させていただくとの決断」に至ったとした。

   ただ、「株主様、お客様から非常に多くのお声を頂戴している現状」を踏まえて、制度見直しの再検討を決めたといい、その結果は「上期(26年9月)中をめど」にウェブサイトで公表するとしている。

   質問に立った株主は「カードを年間300万円使わない人はラウンジから排除すべきだという、そういう判断」が行われたと指摘。見直しの中で、「その判断の前提は変わっていないのか」と質問した。

   ANA HDの芝田氏は、再検討について

「9月までにはしっかりと皆様からのご意見を反映する形で改定の見直しに着手してまいりたい」

と応じるにとどめ、「300万円」の基準の行方については言及しなかった。

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