1ドル164円目前...iPhoneも日本で値上げに 高市首相「もっと積極財政」で円安ストップさせる気ゼロ?

高市内閣は「骨太の方針」で財政拡張への布石を打った

   一方で、24日に発表された6月の全国消費者物価指数は、生鮮食品を除く総合で前年同月比1.6%の上昇にとどまった。5か月連続で2%を下回っている。実質賃金も5月まで5か月連続でプラスとなり、統計の上では物価高がいったん落ち着いたように見える。

   6月分を押し下げたのは、ガソリン暫定税率の廃止と燃料油への補助金である。さらに7月からは電気・ガス代の補助が始まり、これが以降の指標をいっそう抑えることになる。

   だが、これらはいずれも期限付きの措置であり、やはり対症療法に見える。

   高市政権は、構造そのものに手を入れないのだろうか。

   7月21日に閣議決定された「骨太の方針2026(経済財政運営と改革の基本方針2026『責任ある積極財政』元年)」は、その答えの一端を示している。

   この文書で政府は、四半世紀にわたって掲げてきた基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字化目標を財政運営の中核から外し、代わりに「債務残高対GDP比の安定的な低下」を据えた。

   名目GDPが膨らめばこの比率は下がるため、物価が上がることは、財政目標にとって逆風どころか、むしろ追い風になる。

   加えて円安は、輸出企業の収益を押し上げ、外国為替資金特別会計にも評価益をもたらす。

   高市内閣が財政拡張へ向けた布石を打ったかたちだが、その一方で、円安のコストを一般市民の家計が負うという現実は、何も変わっていない。

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