2026年7月28日に発生し、熊本県で最大震度7を観測した「令和8年熊本地震」。SNS上では、熊本県御船町の会員制倉庫型量販店「コストコホールセール」の熊本御船倉庫店で撮影されたとされる映像や写真が拡散された。大型ラックの高所から商品が落下する様子が映っており、「地震の多い日本で高積み陳列は危険ではないか」と危惧する声が広がっている。コストコと、同じく倉庫型店舗で高積み陳列をしている家具大手のイケアに安全対策を聞いた。高所から商品が落下、店内に「上が危ない」の声コストコ熊本御船倉庫店で撮影されたとする映像では、激しい揺れによって積まれていた商品が崩れ、高さ数メートルの棚からも商品などが落下している。高層ラックの最上段に置かれたコンテナのような物が落ちかけ、棚と棚の間にいる人たちに対し、「上が危ないからすぐ出て!」と大声が飛ぶ場面もあった。また、地震後に撮影されたとみられる写真には、棚の上にあったと思われる商品やパレットなどが床に散乱した様子が写っている。大きな商品やパレットなどが客や従業員に直撃していれば、重大な事故になっていた恐れがある。海外発のコストコやイケアなどの倉庫型店舗では、天井の高い売り場に大型ラックを設置し、在庫を含めた大量の商品を高所まで積み上げている。今回の映像などを受け、SNS上では「大きな地震のとき、商品を高く積み上げている店は怖い」「海外のやり方ではなく、日本に適合した陳列方法にするべきでは」といった意見が相次いだ。コストコ「大変重く受け止めております」コストコの日本法人、コストコホールセールジャパンはJ-CASTニュースの取材に答えた。熊本御船倉庫店は地震発生直後に営業を休止し、従業員が会員を屋外の安全な場所へ誘導。その後、全員の無事と、店内に取り残された人がいないことを確認したという。けが人の詳細は公表していないが、「会員様および従業員に命に関わるような重篤な被害の報告は受けておりません」と回答。SNS上で拡散している映像などについては、「個別の事象に関するコメントは控えさせていただきますが、前述の通り重篤な被害はない状況です」とした。同社は、日頃から定期的な避難誘導訓練を実施するなど、会員の安全確保に向けた対策を講じてきたという。その一方で、商品の落下については次のように答えた。「今回の地震におきまして一部商品の落下を防げなかった事実につきまして、大変重く受け止めております」担当者は「このたびの事象を真摯な教訓とし、今後会員様により安心してご来店いただけるよう、現在の安全管理体制の再確認と、さらなる安全確保の徹底に努めてまいります」「弊社は引き続き、会員様および地域の皆様の安全を最優先に、復旧に向けて全力を尽くしてまいります」と話した。熊本御船倉庫店の営業再開は、建物や設備の安全性が完全に確認され、会員を迎えられる売り場環境が整うまで未定。決まり次第、公式ウェブサイトなどで知らせる。イケア「落下防止用のメッシュを設置」一方、イケアの日本法人、イケア・ジャパンの担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、「イケア・ジャパンでは、お客さまとコワーカー(従業員)の安全を最優先事項としています」と回答。店舗倉庫内で商品を保管するラッキング(保管棚)は、日本産業規格(JIS)とイケアの社内規格に基づいて設計・設置し、定期的に点検しているという。さらに、「サステナビリティの観点から主に紙製パレットを使用し、ずれや動きを抑える設備や落下防止用のメッシュを設置するなど、安全性を高める対策を講じています」と説明。「今後も、必要に応じて運用方法を見直しながら、店舗の安全確保と安心してご利用いただける店舗環境づくりに取り組んでまいります」と語った。「地震大国」といわれる日本で、高積み陳列の安全性をどう確保するのか。そもそも、こうした陳列方式は日本に向かないのか。今回の映像や写真の拡散は、倉庫型店舗を巡る議論を改めて呼び起こした。
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