大切なのは何を変え、成果を生み出したか説明できること
「部長をしてきた」だけでは伝わらない――。
ある企業で、長く管理職を務めてきた50代の社員がいました。部門長として数十人の部下を束ね、社内では誰もが知る存在です。本人も、これまでの経験には相当な自信を持っていました。
ところが、社外の人との交流会で仕事内容を尋ねられると、うまく説明できません。
「営業部門の責任者をしています」
「部下のマネジメントが中心です」
「経営会議にも参加しています」
どれも間違いではありません。しかし、相手が知りたいのは役職の説明ではなく、その人が「どのような課題を解決できるのか」「何を任せれば成果を出せるのか」ということです。
部長という役職は、その会社の中では価値を持ちます。しかし、社外に出れば、同じ役職名でも担ってきた仕事や責任の範囲はまったく異なります。
大切なのは、「部長をしてきた」ことではなく、部長として何を変え、どのような成果を生み出したのかを説明できることです。たとえば――。
「伸び悩んでいた営業組織の役割分担を見直し、若手が早期に戦力化する仕組みをつくった」
「部門間の対立を解消し、新商品の提案から発売までの期間を短縮した」
「離職が続いていた職場で、管理職との対話を増やし、組織の立て直しを行った」
このように説明できれば、その人の経験や強みが具体的に伝わります。
会社名や肩書ではなく、「解決してきた課題」で自分を語ることが、これからのキャリアでは重要になります。