「きえないで 休んでいい」新学期に向けた投稿が大反響 葛西臨海水族園長にその思いを聞いた

中高生など若者の自殺が増え、「何か発信できないか」

   葛西臨海水族園は、9月1日午前8時40分にも公式Xを更新し、錦織園長名でこうつづった。

「夜のとばりを抜け出して 今日は9月1日 あなたがもし眠れない夜をすごしたのなら あなたがもしこれからあの場所へ行くくらいなら・・・ と思ってしまった朝を迎えたのなら どこへも行き先が思いつかないのなら 水族園を思い出して 9月1日、朝9時30分から開けておくから」

   この投稿も、反響を集めて、3万件以上の「いいね」が付いている。

   投稿に至った経緯について、同園の錦織一臣園長は2日、J-CASTニュースの取材にこう明かした。

「動物園、水族館の都立5園のグループで8月に集まったとき、『最近、中高生を中心に若い人の自殺が増えている』と話題になりました。何か発信できないかとの話になり、葛西臨海水族園としても同意して、メッセージ作りを進めていました。新学期に入って、学校へ行きにくいと思ってしまう子もいると思います。『消えてしまいたい』と悩んでいる大人の方にも広く届いてほしいです」

   メッセージ作りに当たっては、園内の職員に意見を聞いて進めたという。

「職員の中には、子どものころ不登校だったという人もいました。うつ病を経験して、死にたいと思った職員もいたと聞いています。居場所がない子どもたちなどに思いが届くように、こうした体験を持つ職員に文章を直してもらいました」

   メッセージが反響を集め、1日の開園時には、「投稿を見て初めて来園しました」「世界が広がって見えました」と水族園の案内カウンターに声をかけてくる人もいたという。

「来園する子どもたちは、グループで来るなど元気な子が多いです。そうでない子は、なかなか来ないと以前から思っていました。病気や障害などがあって、来たいけど来られない人には、移動水族館もやっています。生き物を見てもらうことしかできませんが、その機会を居場所として利用してほしいです。1日だけでも、『消えたい』から逃れて、違う選択もあると気付いていただければ。園長名を出したのも、届けたいのは1人1人であり、『あなたに』との思いを込めました。今後のことは、決まっていませんが、状況に応じた投稿はしていきたいと思っています」

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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