「お前のストレスをぶつけてくるな」とヒートアップしてしまう
ターミナル駅への到着を目前に、車内は依然として混雑していた。それでも強い口調で謝罪を求め続ける男性に、久我さんも次第に腹が立ってきた。
「一方的に自分が悪いと決めつけられているようで、納得できませんでした。私も『お前のストレスをぶつけてくるな』と言い返したんです」
そこから、2人の口論が始まった。
男性は「足を踏んだ」「謝れ」と主張し、久我さんは「踏んでない」と反論する。どちらも引かないまま、言い争いはターミナル駅に到着するまで続いたという。
そして到着すると、男性から「降りろ」と言われたそうだ。
「(もう少し先の駅まで乗り続ける予定だったので、)私は降りるつもりはありませんでした。それで最後は『消えろ』と言ってしまいました」
すると男性は久我さんを睨みながら、その駅で降りていった。車内に残った久我さんは、次第に冷静になった。
「周りの人からしたら、朝からいい迷惑だったと思います。お互いにかなり大きな声になっていたでしょうし、今となっては恥ずかしいですね」
踏んだ覚えがない以上、一方的に謝罪を求められたことには今も納得ができないという。一方で、自分も感情的に言い返したことで、何事もないはずだった通勤時間をさらに悪化させてしまったと振り返る。
混雑した電車内では、意図せず身体や足に接触することもある。言い争いになった場合、相手が興奮していたら無理に反論せず、必要に応じて駅員や乗務員に相談するなど、距離を取ることも大切だ。