中国・深圳で2026年11月18〜19日に開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議まで1か月半に迫るなか、米中首脳の急速な接近が話題を呼んでいる。
トランプが中国を「同盟国」と呼んだ
2026年9月24日、中国の習近平国家主席は国賓として米ホワイトハウスを訪問し、トランプ大統領から手厚い歓迎を受けた。
歓迎の場でトランプ大統領は、中国を「第2次世界大戦時の同盟国」と表現した。これに対し習主席も「両国国民は肩を並べて戦い、日本軍国主義者たちに立ち向かった」と応じ、歴史的な結びつきを演出してみせた。
会談では、11月10日に期限を迎える貿易休戦の2027年1月10日までの延長、中国による米国産大豆2500万トンの購入、米国へのジャイアントパンダ貸与などが合意された。
さらに新華社によると、習主席は「台湾独立に反対する正しい立場を堅持する」よう米側に求めたという。
この2日前の22日には、高市早苗首相がニューヨークでトランプ氏と会談している。
ただし時間は約35分。政府は「日米同盟の強固さを世界に示せた」と強調したものの、米中首脳会談とは大きな差があったと言わざるを得ない。
日中関係は、2025年11月7日の衆院予算委員会で高市首相が台湾有事を念頭に「存立危機事態になりうる」と答弁して以来、冷え切ったままだ。改善に向かう兆しは見えない。
まず中国側は2025年11月、日本への渡航自粛を呼びかけるとともに、日本産水産物の輸入を再び停止した。
さらに2026年1月6日には、軍民両用(デュアルユース)品目の対日輸出規制を公表した。対象にはレアアース(希土類)やガリウム、ゲルマニウムなども含まれるとみられる。
日本はハイブリッド車や電子部品に欠かせないレアアースの輸入の7?9割を中国に頼っており、その中での措置だった。
また、日本政府観光局(JNTO)の推計値によると、2026年8月の訪日中国人客数は41.8万人にとどまり、前年同月比59%減となった。訪日外国人客全体も同9.6%減と落ち込み、インバウンド消費にも影を落としている。