「ニデック問題」監査法人に責任はないのか、41年間も同じ法人が担当

監査法人に対して「説得しやすい相手」

   PwC側にも責任があるという見方もある。青山学院大の八田進二名誉教授は、監査法人は企業に助言や提案といった指導する役割があることから、「指導機能を発揮できていない。2期連続の意見表明は異常事態といえる。監査意見を表明する役割のあるPwCがそれを履行できていない責任がある。一旦、監査を降りるべきではないか」と話した。

   日本公認会計士協会は10月2日、PwCの意見不表明について、「資本市場の信頼性の観点から遺憾な事態であります」とのコメントを出した。業界の自主規制団体として対応していくという。

   会見では、ニデック、PwCともに今の体制で監査を続ける意向を示し、「コミュニケーションをとりながら進めている」「同じ目標に向かって進んでいる」などと前向きだった。しかし、これに対しても、監査法人の独立性という点で疑問視する専門家もいた。

   記者からはこれまでの責任を問う質問も出た。今年2月に公表されたニデックの第三者委員会報告書では、ニデックがPwCを「説得しやすい相手」などと軽視している姿勢が記されている。

   今後、ニデックはPwC側から関係監査に対する適正意見を得ると同時に、10月下旬に内部管理体制報告書を東京証券取引所に提出する。東証はこれをもって上場維持か廃止か、もしくは猶予期間を設けることも考えられる。有価証券報告書によると、再編前の時代も含めると41年間も同じ監査法人が会計監査を担っていた。

(経済ジャーナリスト 加藤裕則)

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