また農水相...簗和生氏の問題発言で思い出す過去の大臣のトラブル 昨年は「コメ買ったことない」発言が批判

農水族議員は巨大な権力を失っていった

   農林水産行政においてスキャンダルが目立つ背景に、かつて農水族(農林族)が自民党内で強大な権力を誇ってきたことが挙げられる。

   1955年の保守合同以降、自民党の農水族は農林水産省、そして農協(JA)・土地改良区による、強固な相互依存関係を築き上げた。

   業界団体は選挙で強大な組織票と政治資金を族議員に提供。族議員はその見返りに農水省へ圧力をかけて、手厚い予算や補助金を獲得し、米価を支えたり、国内市場の保護を推し進めたりしてきた。

   このような族議員から、農水相が選出されることが通例となっていったのである。

   しかし2000年代以降、この関係は揺らぎだす。

   農家の高齢化、離農が進み、農協の集票力が減った。加えて小選挙区制が定着し、都市部の無党派層の動向が選挙を左右するようになって、特定の生産者団体を厚遇する政治家の手法が反発を招きやすくなったのだ。

   また、第2次安倍政権以降に加速した官邸主導型の体制によって、農林族が反対してきたTPP(環太平洋経済連携協定)交渉妥結やJA全中の指導権廃止などがトップダウンで断行されるようになった。

   それ以降、生粋の農水族ではない議員が農水相に抜擢されることも多くなる。

   そんななか、3代前の農水相・江藤拓氏、前大臣の鈴木憲和氏は農水族議員である。

   しかし江藤氏は米価の高騰と品薄が顕在化するなかで、

「私はコメを買ったことはありません。支援者の方がたくさんコメをくださるので、まさに売るほどあります」

と発言。鈴木氏は「おこめ券」配布を推奨したことがJAへの利益誘導ではないかと、批判を浴びている。

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