GMOインターネットグループをサイバー攻撃しているハッカー集団は、身代金1億5000万円を払わなかったとして、2026年10月27日に1人の個人情報を公開、今後、毎日12時に個人情報を順次公開していくと脅迫を続けている。「でも、GMOは被害者とばかりは言えないんじゃないか」と、東京大大学院准教授の斎藤幸平氏は10月27日放送の「Nスタ」(TBS系)で問いかけた。
「GMO側にもかなり不備があったのでは」
井上貴博キャスターは「GMO側にもかなり不備があったのではと、さまざまな情報を見て思ってしまいます」と斎藤氏に聞いた。「GMOは被害者であるわけだけれども、十分予見されるような脆弱性に対して、しっかり(対策を)やっていなかったとしたら(問題だ)。とくにサイバーセキュリティ―会社を名乗っているわけですから、彼ら自身に対しても批判が来ることは、今後の事態の展開しだいで避けられない」(斎藤氏)
GMOが警察や自衛隊がハッカーや攻撃者を無力化する「能動的サイバー防御」を政府に要請していることについても、斎藤氏は疑問を呈した。
「国が関与して民間のデータセンターや海外のものとかにアタックしていかなければならないとなると、民間の自由度を相当に制限することになる。今回、熊谷さん(正寿GMO会長兼社長)が自分たちの会社に齟齬があるかもしれないのに、急に国に頼って、大きなものを発動させようとするのは、ちょっと飛躍した議論で、(発動するのは)どうかなと、私は違和感を持ってますね」
対応が後手になったことを認めている
熊谷社長は「社内のホワイトハッカーから改善すべき課題を指摘されていたものの、サービスへの影響などを鑑みながら優先順位をつけて対応した結果、その深度やスピードが十分でなかった」と対応が後手になったことを認めている。そこをハッカーに突かれたわけだ。
そうした経緯から、井上キャスターは「これ(GMOの能動的サイバー防御の要請)は一企業の責任転嫁に見えてしまうところがあって、一方で(こうした攻撃に対し)国としてどう守っていくのかというのもあって、ここは本当に大きな論点になりそうです」と伝えた。
金融機関や交通システムに大規模な攻撃を加えられたとき、たしかに企業任せでは対抗できないだろう。
(シニアエディター 関口一喜)