サンリオの中国法人「三麗鷗(上海)国際貿易」が2026年10月28日夜、公式Weibo(微博)を更新し、TBSドラマ「VIVANT」とのコラボレーション企画の中止を発表した。日本のサンリオウェサイトでも29日、同様の決定を掲載された。中国での批判が日本にも飛び火した形だ。中国系組織「シンシー」による拷問シーンが波紋TBS系「日曜劇場」枠で放送されているドラマ「VIVANT」は、堺雅人演じる主人公・乃木憂助が、自衛隊の非公認組織「別班」の諜報員として活動する姿を描いた作品。23年に第1シーズンが放送され、26年7月からは第2シーズンが放送されている。問題となったのは、第2シーズンに登場する中国系の秘密情報組織「シンシー」による拷問描写だ。10月4日放送の第19話では、拉致・拘束された別班員の和田貢(平山祐介)が右手の指をすべて切断されたほか、刃物で腹部や胸部を傷つけられる場面が放送された。放送冒頭には、暴力的な描写が含まれるとして注意を呼びかけるテロップも表示されていた。作中では主に架空の国が舞台となっているものの、「シンシー」は中国系組織として描かれていたことから、一連の描写が中国のSNSなどで拡散され批判が拡大。中国共産党機関紙「人民日報」傘下の「環球時報」も、作品が中国への脅威論をあおっているなどと批判した上で、サンリオとのコラボレーションについても問題視していた。一方、各社報道によると、TBSの龍宝正峰社長は28日の定例社長会見で、寄せられた批判を真摯に受け止めていると説明。作品を通じて特定の国家をおとしめる意図はないとした上で、暴力的な描写が視聴者に不快感や過度の恐怖心を与える演出になっていないかについては、今後も検討する必要があるとの認識を示した。「『みんななかよく』という企業理念の実践に努めてまいりました」こうした中、問題は中国で展開していたサンリオコラボにも飛び火。「VIVANT」とサンリオキャラクターズのコラボレーションは6月に発表され、7月から関連商品の販売が始まっていた。10月25日には番組の公式Xで第2弾グッズの発売決定も告知されていたが、中国ではこうしたコラボ企画にも批判の矛先が向けられた。こうした中、三麗鷗国際貿易は28日夜、「关于终止VIVANT×三丽鸥角色联动合作的声明(VIVANT×サンリオキャラクターのコラボレーション終了に関する声明)」を公開し、騒動を謝罪した。その上で、「今回のコラボレーションに関する内容について、サンリオグループの企業理念にそぐわない表現が含まれていると判断したため、今回のコラボレーション、および今後のすべての関連企画・宣伝活動を中止することを決定いたしました」と発表。「現在、必要な対応を積極的に進めております」とした。同社は「キャラクターを通じて『思いやり』や『つながり』などの価値観を伝え、『みんななかよく』という企業理念の実践に努めてまいりました」とし、「今回の件を受け、各方面からのご意見に真摯に耳を傾け、重く受け止めてまいります。今後、コラボレーション企画を実施する際には、関連する審査体制をさらに強化してまいります」とした。なお、声明では、具体的にどのような表現が企業理念にそぐわないと判断されたのかについては明らかにしていない。日本の発表でも「サンリオの企業理念にそぐわない表現が含まれていると判断」この動きは日本にも波及。10月29日午後、日本のサンリオウェブサイトにも「VIVANT×サンリオキャラクターズコラボレーション終了に関するお知らせ」と題した文書が掲載された。内容は次のようなもので、中国と同様の内容だ。「現在放映されているドラマ『VIVANT』とのコラボレーション商品について、さまざまなご意見を頂戴しており、ご心配をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。本コラボレーションに関連するコンテンツにつきまして、サンリオの企業理念にそぐわない表現が含まれていると判断し、すべての取り組みおよび今後の展開、プロモーション活動を中止することを決定いたしました。現在、必要な対応を速やかに進めております」
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