My Sound Story 扱いやすさを追求すると Just earにたどり着いた

聴く音源を良くするというより、悪くなくしたい

    ――そもそもゆーろさんが、そこまで音にこだわるようになったきっかけを教えてください。

    ゆーろ:僕のこだわりはこれです、ということは特別にはないです。僕の中では、あくまでも必要性に迫られてこうなっています。前は外でもヘッドホンを使っていて、今よりも小さな音楽プレーヤーにポータブルアンプを繋げて聴いていました。でも、音楽を聴いているうちに、雑音が聞こえてきて、なんか気持ちが悪いぞと。音を良くしたいというより、感覚的には「悪くなく、したい」。水道からミネラルウォーターが出なくてもいいけど、濁ってないのが合格点、という感覚です。水道水を美味しく飲みたいなら、古いビルには住まないとか、浄水器をつけるとかあると思うのですが、オーディオの音質改善も、当たり前の所から始まりがちなんですよ。結局、プレーヤーとポータブルアンプを繋ぐケーブルを高性能なものに変えたり、調べつくこと、思いつくこといろいろと試したりしたのですが、あまり変わらなくて限界を感じていました。で、聴く音源のほうは良くならないの? と、リッピングを突き詰めると、音が悪くなくなっていったんです。

   ――普通はリッピングを突き詰めないかと(笑)! リッピングで音質が変わるのは、iTunesなどの音楽ソフトの性能や設定次第ではないでしょうか?

   ゆーろ:ソフトはもちろんですが、CDを読み込むドライブから換えますね。ドライブの電源をどうするか、そのドライブの水晶振動子とか、コンデンサも取り換えちゃいます。

※リッピング:音楽CDに記録されているデジタル形式のデータを抽出し、パソコンで処理できるようなファイル形式に変換して保存すること。

   ――ハードを改造するということですか! なんとも奥深い世界です。

音を「悪くなくしたい」というゆーろさん。良くない音を聴くと耳が熱くなる気がするという。
音を「悪くなくしたい」というゆーろさん。良くない音を聴くと耳が熱くなる気がするという。
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