「私用メール」叱られた社員が予想外の反撃に出た!

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   流通関係の会社で、内勤の係長クラスとして活躍するAさんの話。

「自分のチームに在籍している若い社員Bは、以前からオフィスのパソコンから私用メールを出していました。それが、ある日、とうとう私たちの上司であるマネージャーに見つかってしまったのです」

   マネージャー氏はBさんをきつく叱りつけました。たいていの職場では、勤務時間中には職務に専念しなければならないという内規があり、Aさんらの会社にもあったからです。

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上司から注意された若手社員が取った行動は・・・

   Aさんも別の日にマネージャー氏から呼ばれ、これまでのBさんの勤務態度について質されました。

「Bの私用メールは回数が半端ないなど、ちょっと度を過ぎた感があったので、自分が知っていることは正直に話しました。その結果、私も管理が不十分だったと怒られました」

   ところが、しばらくして、またもやBさんの私用メールが問題となりました。マネージャー氏は、前回Bさんを叱りつけて以降、直近までのBさんアカウントでの通信記録を示し、明らかに取引先や仕事とは関係のない通信先があると質したのです。

「驚いたことに、Bは何を思ったのか、自分が業務上で使っていたメールの通信記録を上司が勝手に取っていたと、会社とはまったく関係のないQ&Aサイトで訊ねちゃったんですよ」

   そして、そのなかにプライバシーの侵害に当たる可能性があるとの回答を見つけたBさんは、上司にQ&Aサイトで質問したことを含めて、そのまんま抗議したそうです。

「社の恥さらしだ」と社内の大問題に発展

   これには、マネージャー氏も、いったい何を言っているのか、本末転倒だと激怒。

   しかも、ハンドルネームに主力商品の名称を使ったため、「わかる人が見れば、一目瞭然でわかってしまう」「社の恥さらしだ」と、一躍、社内の大問題となってしまいました。

「Bとは10歳も年が変わらないのですが、なぜ私に相談してくれなかったのか、また、なぜネットで訊ねてしまうのか、もはやわからないことだらけです……」

   ネットは便利ですし、Q&Aサイトやコミュニティサイトには、現実の人たちや一般的なイメージよりも、よほど親切なユーザーが数多くいることも事実です。

   しかし、だからといって、ウィキペディアを丸写ししてレポートにしてしまうのと同じように、ネットに安易に頼るビヘイビアはいただけません。

   最近の事件や聞くともなしに聞く話を見ていると、安易にネットに頼るのは、何もBさんのような若手に限ったことでもありません。

   ネット依存は、子供よりもむしろ大人を蝕んでいる感があります。

井上トシユキ

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井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。TBSラジオ「アクセス」 毎週木曜担当。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社刊)「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文芸春秋社 刊)など。
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