「シュガー社員なんて見たことない」というあなたへ

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   「シュガー社員がやってきた!」の連載中、読者の方々から編集部あてにメールをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。今回は、その中から何点かを選んで、回答させていただきます。

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「見たことも聞いたこともない」

「29歳、大手出版社勤務です。このコーナーで紹介されているような社員は、私は見たことも聞いたこともありません。だいぶ大げさに書いているのではないですか。ちなみに私の職場は体育会系の雰囲気で、上司や先輩の言うことに口ごたえするなど考えられません」(takaさん)

   連載で紹介しているエピソードは、私が問題社員に会ったり、経営者から相談を受けて聞いたりした話をもとにしています。会社や個人が特定できる部分は変えていますが、いずれも現実にあったことで構成しており、実際にはもっとひどい場合もあります。

   大手企業に勤務されているとのことですが、学業優秀者が揃った体育会系の職場では、よくも悪くも非常に統率が取れていて、厳しい指導にも「パワハラだ」なんてクレームは出ないでしょうね。

   そういう職場ではシュガー社員の言い分に耳を貸す人はいませんし、要求される仕事のレベルも高いので、彼・彼女たちの居場所はないでしょう。しかし、そんな大甘社員でも、すぐに代わりの人材を確保できない中小企業が多いのも現実なのです。

「欧米では典型的な存在」

「私は海外(欧州)で働く人間です。いわゆるシュガー社員は『仕事・義務は果たさないけど権利は主張する』という、欧米の典型的な貧乏根性丸出しの社員だと思います。彼らはまともに働きもせず、当然企業としての生産能力・効率は下降します。なにかあれば理由をつけて仕事を休んだり、仲の良い医者に頼んで診断書を発行してもらったり。弱者を守る規制は必要ですが、もう少し性悪説にも基づいて考えていただきたいです。」(欧州日本企業社員さん)

   興味深い指摘です。アメリカでも中国でも、労働者は基本的に怠惰で、あわよくば経営者の目を盗んでサボることばかりを考え、そのくせ給料アップや待遇の改善は図々しく主張している、という説を聞いたことがあります。

   「言われたことをやるだけでは一人前ではない」というのが常識の日本の労働者は、世界的に見れば標準的ではないのですね。そう考えると、シュガー社員はグローバル化の産物なのかもしれませんが、私はそんなグローバル化は認めたくありません。

「私のことを書いたものなのか」

「連載を読むと自分に当てはまる事が多いように感じます。ずばり私でしょうか?!会社側の都合・体制に関しても不備はあるのでしょうが、自分の権利を主張しすぎるような気がしています。ちなみに書籍ではじめて読んだ時は、会社寄りすぎてあまり素直に読めませんでした。一方からのダメなところばかり書いているような気がします。」(あきらさん)

   共感いただいたのか、そうでないのか・・・両方なのでしょうね。日本の会社のよいところは、自分がもっぱら使われる身ではなく、会社を盛り立てていく一員であるという意識が、従業員に浸透していたところではないでしょうか。

   それがいまでは「会社は与える、私はもらう」という意識の人が増えてしまいました。無責任な経営者や管理職は問題だと思いますが、働く人も会社の一員として会社側の視点を持っておくべきだと思います。いつまでも平社員のままで会社にいられなくなるかもしれませんしね。

田北百樹子

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田北百樹子(たきた・ゆきこ)
札幌市出身。田北社会保険労務士事務所所長。保険関係の手続や就業規則作成にとどまらず、人事考課制度導入や社員教育など、企業の人事労務を幅広くサポートしている。「シュガー社員」の名付け親で、09年3月にはシリーズ第3弾となる『ブラック企業とシュガー社員』(ブックマン社)を刊行。
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