2024年 4月 19日 (金)

満員電車で「メール打つ人」 他人の目を気にしすぎ?

プライバシーへの過剰反応はトラブルにつながる

   たしかに、ケータイの画面内はプライベート空間でしょう。でも、電車内などは「公」の空間です。

   公空間のただなかでプライベート空間を開くということは、ある程度は他人の目に晒されることを想定するべきなのではないでしょうか。

   とはいえ、どこででもケータイのメールを打つ自由が、誰にでもあります。プライバシーを守る権利も、誰にでもあります。

   そもそも混雑している場所でメールなんか打つ方が悪い、というのも正論でしょうが、どこでメールを打とうが勝手じゃないか、というのも間違っていない。

   さて、みなさんはどのように考えていらっしゃいますか?

   そうそう、最近のことです。近くの無人ATMに大行列が出来ていました。何事かと思って近くに行ってみると、実は5人しか並んでいません。

   床には次を待つ人用の場所が矢印で書かれているにもかかわらず、次を待つ人がATMを操作している人と2メートル以上も間を取っているために、大行列に見えてしまっていたのです。

   スキミング被害、あるいはその誤解を恐れてのことでしょうが、過剰すぎると思いました。50センチも離れれば、暗証番号を操作する手元なんて、まったく見えません。

   犯罪を抑止しよう、プライバシーを守ろうとする気持ちが多くの人にあるということは大変良いことではありますが、過剰すぎると別の不便やトラブルにつながる気がするのです。

   さて、どうでしょう?

井上トシユキ

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井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。東海テレビ「ぴーかんテレビ」金曜日コメンテーター。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社新書)、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文藝春秋)など。
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