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2024年 4月 27日 (土)

【世界一蹴】「強さ」と「もろさ」をあわせ持つ「W杯スペイン代表」のルーツを見た

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   オラ!(スペイン語で「こんにちわ」)。"人生の休暇"を1年もらって世界を旅するアシシです。2009年9月9日に、8戦全勝で早々と南アフリカW杯への出場権を手にした「無敵艦隊」スペイン代表チーム。「W杯に出場する32カ国をすべて巡ること」をミッションとして掲げるわれわれは、このニュースを見て、滞在先のオランダから一路南へと向かうことにした。

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すでに「ナカムラ」は大人気!イビサ島の夕焼けは美しかった

海辺まで降りて水しぶきとコラボした夕焼け
海辺まで降りて水しぶきとコラボした夕焼け

   まず降り立ったのは、今季から中村俊輔が移籍した「RCDエスパニョール」の本拠地、バルセロナ。完成したばかりのホームスタジアムに、銀河系軍団「レアルマドリード」を迎えた一戦を現地観戦することができた。

   僕がNAKAMURAの名前入り日本代表ユニフォームを着ていたせいだろうが、エスパニョール・サポーターは、ひたすら「ナカムラ」コールを連発。俊輔の人気度には目を見張るものがあった。他の欧州リーグのサポーターと比較しても、バルセロナのサッカーファンは特に陽気で、リーグ戦のある週末を生活の一部として満喫している。

   続いて向かったのは、最近注目の観光地、イビサ島。欧州随一のリゾート地として知られる小さな島だ。昼はビーチで寝転んで、夕方は世界一といわれる夕焼けを眺め、夜は朝までクラブイベントで大はしゃぎ。とにかく何でもありのパラダイス、イビサは夏を満喫するにはもってこい。バケーションを楽しむ何もかもが揃っている。

   イビサ島は「クラバーの聖地」という異名を持つが、島には若い人だけでなく、年配の人や家族連れの観光客も意外と多かった。島自体が世界遺産として登録されているだけあって、イビサ城を中心とした中世の街並みは美しい。スペインへの旅行を検討している人には、旅路の計画に組み込むことをお勧めしたい。

どこか「華々しく散る国民性」を感じさせるスペインのサッカー

仕留めるまで3段階に分けて牛を・・・
仕留めるまで3段階に分けて牛を・・・

   最後に訪れたのは、スペインの首都マドリード。この地で初めてスペインの闘牛を生で観戦したが、正直「むごい」と絶句してしまった。日本人のほとんどは、スペインの闘牛を「突進してくる牛を赤い布を使って上手にかわす」ものと勘違いしていないだろうか。

   それは日本のテレビ局が、槍や剣を使って闘牛をめった刺しにし、とどめを刺す場面を報じていないからだ。動物が大好きな自分にとって、このようなシーンを目の当たりにするのは、本当にこたえた。動物愛護団体からも猛烈な抗議を受けているようだが、国の伝統を守る意義について色々と考えさせられた。

   駆け足で周った10日間の旅で、気付いたことがある。エスパニョール・サポーターのようなサッカーを楽しもうとする国民気質、イビサ島で感じた開放的なラテン系のノリ、やるかやられるかの勝負での闘牛士の勇敢さと潔さ。それは、スペイン代表のサッカーにとても似ているということだ。

   華麗なプレーで前評判はいつも高いのに、W杯本番では善戦しつつも華々しく散ってしまう。勝利よりも華やかさを優先しているようにさえ見えるスペイン代表のサッカー。この特徴を語る上で、スペインの風土と国民性は、非常にわかりやすいファクターのように思う。

   少しこじ付けかもしれないが、旅の最中に感じ取った現地人の気質や国の文化と、代表チームのプレースタイルや特徴をひもづけて考えると、この旅の面白みがさらに深まるように感じる。これからもサッカーと文化の関連性に着目して、「世界一蹴の旅」を続けていこうと思う。

アシシ@スペイン(今はドイツにいます)

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サッカー日本代表が出場する国際大会に毎年参加するコアサポーター(写真左)。本名、村上敦伺(あつし)。1977年生まれ、札幌市出身。職業はフリーランスの経営コンサルタント。元同僚の四方健太郎(写真右)とともにサッカー南アW杯出場32か国を2年間かけて訪問し、『世界一蹴の旅』(双葉社刊)を上梓。「半年仕事・半年旅人」のライフスタイルを2006年から継続中。ツイッター @4JPN
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