2019年 8月 26日 (月)

「僕の健康診断の結果を漏らしたな!」とクレームを受けました

印刷
糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   個人情報保護が厳しく求められるようになったことで、さまざまな迷惑行為や不安から逃れられるようになった。一方、情報の扱いに非常に敏感になっている人もいて、会社の管理部門は情報管理の重要性を認識しつつ、やりにくさを感じているところもあるようだ。

>>ヨソでは言えない社内トラブル・記事一覧

家族から「再検査しなさい」と言われて発覚

――小売業の本社総務部に勤めています。先日、支店で営業を担当している20代のAさんが、すごい剣幕で電話してきました。

「会社は、僕の健康診断の結果をなぜ漏らすのですか!」
   ひとり暮らしをしているAさんの元に、実家の母親から電話がかかってきて、「会社から電話がかかってきたわよ。ちゃんと再検査しなきゃダメじゃない」と言われたのだそうです。Aさんは、なぜ自分の健康診断の結果を会社が勝手に家族へ知らせたのか、腹が立って電話をかけてきたのです。
   調べてみると、Aさんは前回の健康診断の結果、「要再検査」の項目があり、健康診断機関から2次検査を受けるよう通知が届いていました。しかしAさんは、仕事が忙しいことを理由に、そのまま放置していました。
   そのため、本社総務部の担当から支店の総務担当に連絡が行き、本人に再三受診するよう伝えましたが、まったく従う様子がなかったため、支店から「緊急連絡先」の実家に電話をし、本人に受診を勧めるよう頼んだようです。総務部の担当に確認すると、
「Aさんは、通常は20程度の肝機能の数値が、700を超えていたんです。早急に精密検査と治療が必要という内容で、健康診断機関からも『このままでは危険だ』と言われ、しかたなく緊急連絡先に電話したんです。まったく迷惑な人ですよ!」
と憤慨していました。本人によかれと思ってやったことが、怒りを買うことになったわけです。しかし、「健康診断の結果を他人に漏らすのは、法的にも問題ある」とクレームを入れられると、本人が嫌がっているのだからまずい対応だったかなとも思います。
   ただ、従業員の健康や生命に関わることなので、「自己責任」として事務的に処理するのも無責任な感じもします。このようなとき、どうすべきなのでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
今すぐ無料会員に登録して、コメントを書き込もう!
お知らせ

注目情報

PR
追悼
J-CASTニュースをフォローして
最新情報をチェック
電子書籍 フジ三太郎とサトウサンペイ 好評発売中