<ビジネス敬語6>話し合いの要点をまとめるときは?

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   会議の進行は、ビジネスパーソンの腕の見せ所。出席者の目の前で議題を手際よくさばき、円滑かつ有意義に会議を終わらせれば、好感度はアップします。議題と関係のない雑談をうまく収拾するのも、議長に必要な技術です。

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上役同士で「雑談」に花が咲いてしまった

   新たに始まるプロジェクトの顔合わせで、今後の流れや、すぐ取りかかるべき作業について、得意先を含めて打ち合わせをしています。しかし、実務にあまりタッチしない上役同士で話がすぐに雑談に転び、結論がまとまりません。プロジェクトリーダーの剛君は、そろそろ話をまとめたいのですが、どう切り出せばよいでしょうか?

A.では・・・、そろそろよろしかったでしょうか?
B.失礼ですが、それではお話をまとめさせていただきます。
C.申し訳ございません。お話が弾んでいるようですが、ここで一度、本日の話をまとめてもよろしいでしょうか?

   分かりましたか? 答えはCです。上司に対しては、なかなか切り出しにくいものですが、立場を踏まえて堂々と発言することが大切です。最後に「よろしいでしょうか?」と伺いを立てれば、相手も目くじらを立てることもないでしょう。


ポイント1:「お詫び」の法則

   話を中断させることに対するお詫びを伝え、次にクッションとなる言葉を。どんなときにもマナーあるコミュニケーションを発信することにより、自分の意見や希望を相手に受け入れてもらいやすくなります。「お話中、申し訳ございません」という切り出し方でもよいでしょう。

ポイント2:「クッション語」の法則

   会議をまとめるためとはいえ、上司に対してBのように「失礼ですが」と口を挟み、「まとめさせていただきます」と言い切ってしまうのは一方的な言い方であり、マナーのない人だと誤解されます。きっぱりした切り出しで注目させたあとは、「~でよろしいでしょうか?」と相手を立てるクッション語を用いれば、同意を得やすくなります。なお、Aの「よろしかったでしょうか?」は典型的な若者語。年配者にはとくに聞き苦しい言葉なので、使わないように。


   なお、会議には「目的」が必要で、「役割」を持った人が出席すべきです。細かい作業レベルの議題に上役を同席させると、なかなか話がまとまらないものです。担当者の打ち合わせを別に設けた方がよいでしょう。

「クッション語」は好感度を左右する大事な言葉

   次のような言い回しは、ありがちですが、ビジネスマナーとしてはNGです。


NG1:「え~っと、ちょっといいですか。要するに・・・」

   学生や仲間内の打ち合わせなら問題ありませんが、会社の会議の場では、言うまでもなくNGです。「要するに」とまとめ始めるのも唐突で不快に思う人もいるので、言わないようにしましょう。

NG2:「もう時間がないので、そろそろ結論に入りたいのですが・・・」

   伺いを立てている感じは出ていますが、ストレート過ぎると相手に受け入れてもらえないものです。始めに「よろしいでしょうか?」「お話し中、申し訳ございませんが」というクッション語を用いて、相手に受け入れてもらえる体制を作りましょう。


   ここで「クッション語」についてまとめます。ビジネスにおいては、相手に何かを依頼することが欠かせません。そんなときに、たとえ必要不可欠だったとしても、「あの商品を送ってください」「こっちに来てください」では、「なんだか高飛車だな」という印象を持たれてしまいます。

   ここは手間をかけさせる、時間を拘束される相手の立場に立って、「お手数をおかけして恐縮ですが」「お忙しいところ申し訳ありませんが」と前置きしてから、本題に入るようにしましょう。これが「クッション語」で、この言葉の使い方が好感度を左右します。

   また、「○○してください」という言い方は文法上は丁寧語です。しかし、マナー的には相手の都合を考えていない一方的な命令形。相手は「すぐにしなければならないのか」とプレッシャーに感じます。基本的に他人に命令されるのは苦痛なことです。「○○していただけますか?」とお願いした方が、相手は「今はできないけど、この日までならできるかな」と要望を受け入れやすくなります。

   なお、これは自分がお金を払う立場になったとしても、変わらないことです。心がけておきましょう。


西出博子

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)
マナーコミュニケーションコンサルタント。英国法人WitH Ltd.役員および同社日本支社代表。株式会社ウイズ代表取締役。国会議員秘書、英国留学などを経て、独自のマナースタイルを確立。09年12月よりauとSoftBankでケータイ公式サイト「携帯ビジネスマナー」を、10年2月よりNTTドコモでビジネスマナー連続ドラマ「アベクン」をスタート。『完全ビジネスマナー』(河出書房新社)など著書多数。
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