<ビジネス敬語7>取引先から不愉快な質問をされたときには?

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   接待に限らず、仕事先の人とお酒を飲む機会は結構あるもの。お酒がまわってくれば、話題も仕事の話からプライベートの話へとシフトしていきがちです。ときには不愉快な質問に及んでしまうこともあるかもしれません。例えば、

「○○さん、いくつ? まだ結婚しないの?」

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「軽い肯定」が大人のかわし方のポイント

   質問した相手には悪気はなく、魅力的なのになぜ、と単純に疑問を持っているのかもしれません。しかし人にはいろいろな事情があり、触れてほしくない話題もあります。だからといって露骨にイヤな顔をすれば、楽しい雰囲気に水を差してしまうことに。

   こんなときの上手なかわし方も、敬語ではありませんが、社会人として覚えておきたい「言い回しのビジネスマナー」です。いくら不愉快な質問でも、

「すみませんが、お答えしたくありません」
「○○さんには関係ないことじゃないですか?」
「信じられない。それはセクハラ行為ですよ!」

などと、いきなり相手を否定してしまうと、それまでうまくいっていた関係が、すべて一気に冷え込んでしまうおそれもあります。

   大人のかわし方のポイントは、とりあえず軽く肯定しておくこと。まずは笑顔を作って「そうですね、まだなんですよ」と答えておきましょう。

   「ご想像にお任せします」という答え方もありますが、突っぱねるような冷たさを感じます。杓子定規な話し方だと、雰囲気が重くなりがち。こういうときは多少くだけた感じでもかまわないので、「まだなんですよ~」くらいのやんわりと軽いノリにしておくとよいでしょう。

   いちど答えておけば、疑問を解決した相手は、それ以上聞いてこない場合が多いものです。それでも、さらにしつこく理由を聞いてくるときには、落ち着いた態度でガツンと言ってあげてもいいでしょう。

ガツンといわずに不愉快な話題をかわす方法

   ただ、ガツンといわずとも、不愉快な話題を切り抜ける方法があります。それは、相手に質問を返すこと。これは、苦手な話題を振られたときに広く使えるやり方です。たとえば、先ほどのように「まだ結婚しないの?」と聞かれたら――。

「そうなんですよ。○○さん、どうしたら結婚できると思いますか?」
「○○さんと奥さんとの出会いは、どんなきっかけだったんですか?」

   質問を投げかけられた相手は、つい自分のことを語ってしまいます。話題を別の方向に持っていくことに成功したわけです。

   それにしても年配の既婚者は、若い未婚の人に対してなぜ結婚を勧めたがるのでしょうか。不思議ですね。この手の質問は女性に限らず、男性も受けることがあるはず。「余計なお世話」と思っても顔には出さず、聞かれる前に相手の話をどんどん聞いてあげましょう。先方が気持ちよく話してくれれば、それも接待になるのですから。

   そもそも、プライベートの話を一切排除するのであれば、お酒の席に限らず雑談を楽しむことはできません。仕事とは違うテーマの会話が思わず弾んで、相手との距離を縮めるきっかけになることもあります。最初から嫌な話題と決めつけず、会話を楽しむ工夫を心がけてみてはいかがでしょうか。


西出博子

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西出ひろ子(にしで・ひろこ)
マナーコミュニケーションコンサルタント。英国法人WitH Ltd.役員および同社日本支社代表。株式会社ウイズ代表取締役。国会議員秘書、英国留学などを経て、独自のマナースタイルを確立。09年12月よりauとSoftBankでケータイ公式サイト「携帯ビジネスマナー」を、10年2月よりNTTドコモでビジネスマナー連続ドラマ「アベクン」をスタート。『完全ビジネスマナー』(河出書房新社)など著書多数。
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