2019年 12月 8日 (日)

自民党に見る「組織崩壊のプロセス」

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理念無き政党は猿山の猿だ

   もっとも、政治組織には民間企業と大きく異なる点もある。それは理念の有無だ。民間はあえて挙げれば営利目的なのだが、政治家は人によってさまざまに違うものを抱いている。

   面白いのは、彼ら自民党が「派閥の論理」以外は何も持っていなかったことだろう。同じ政党を組んでやってきた以上、なにか共有されている理念のようなものはあってしかるべきなのだが、驚くべきことに自民党にはそれがないのだ。

   「いや、本当はあるんだ」というセンセイもいるんだろうけど、今年に入って皆で相談して新綱領を作っているくらいだからやはり無かったのだろう。

   これは結構凄いことだと思う。だって、ずっと操縦桿を握ってきたパイロットが、よく見てみたらお猿さんだったようなものだから。よくこれまで墜落しなかったものだと思う。たぶん、自民党というのはいつからか「与党同好会」となっていたのだろう。与党でなくなった以上は解散するしか道はない。

   ところで、新たにコクピットに座った民主党も、実はお猿さんなのではないか。政権内に国民新党から社民党まで抱え、半年経っても日本をどこに向かわせたいのか分からない鳩山政権を見ていると、どうもそういう気がしてならない。

   たぶん、今度の参院選で自民党は名実ともに崩壊するだろう。それをきっかけに政界再編がスタートするはずだが、それが猿同士の縄張り争いではなく理念によってなされることを願うばかりだ。

城 繁幸

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人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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