ケータイを持ったモンスターカスタマー

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   この間、自転車と自動車との接触事故を目撃しました。ある政令市の中心部でのことです。自転車に乗っていた人は、イヤフォンをしてケータイを操作していました。

   事故そのものは「コツンと当てたぐらい」で大したことにはなりませんでしたが、mp3プレーヤとケータイをセットで使っていたことが気になります。

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音楽やゲームに没頭して周りが見えない

   直後に乗ったタクシーで事故のことを話すと、ドライバーさんが同意してきました。

「いやね、最近ではタクシーに乗ってからもイヤフォンで音楽を聴いて、ケータイやゲーム機をいじっているお客さんが増えてまして」

   会話をするのは、乗車して目的地を告げる時と、降車の際だけ。

   たしかに、とりわけ一人でタクシーに乗った時、気まずさを感じることもあります。

   音楽を聴いてゲームやメールをしていれば、気まずさと無縁にはなります。

「でもね、困ることも多いんです。目的地付近に着いて、どのあたりに車を着けたらいいか、確かめるために聞くんですけど。1回で聞き取れないことが多く、かと言って大声で呼びかけるとムッとされたり、下手をしたら『なんだよ、テメェ!』なんて怒られたり。これが若い人だけかと思いきや、近頃では中年ぐらいの人もいたりするんですね」

   駅前までと言われ、音楽とゲームに夢中になっているので、仕方なくロータリーに車を回したところ、「駅前の交差点でよかったのに、メーターを上げるためにワザとやっただろう」と文句を付けられたこともあるそうです。

「そんなとき、お札を投げつけられるなんて序の口で、料金を払わない、タクシーセンターに苦情を言ってやるから覚悟しろ、などと無理難題をふっかけられることもあるんです。こちらから応戦するわけにはいかないので、自分の子どもぐらいに若いお客さんであっても、平身低頭しかありません」

   人々の生活を楽しく、便利にするためのmp3プレーヤやゲーム機、ケータイが、結果的に「客のモンスター化」を助長することになっているのだとすれば、なんとも残念かつ皮肉なことです。

井上トシユキ


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