先輩にキレた若手社員に「派遣のトラウマ」説

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   J-CAST会社ウォッチの記事「『半人前で残業なんか気にするな』 もう古いのか」には、掲載から2か月経ったいまもアクセスやコメントが続いている。そこで、記事を読んだ2人のビジネスパーソンに、記事および読者コメントについて意見をもらった。

Aさんには「残業命令は出せない」

残業ルールは緩めるべきか厳格化すべきか
残業ルールは緩めるべきか厳格化すべきか

   記事の内容は、先輩社員のAさんが、中途入社のBさんに仕事上のアドバイスをしようと「今日の仕事が終わったら、少し話をしないか?」と話しかけたところ、Bさんが「それって残業代出るんですか?」「違法行為を平気でやれと言うんですね」と大きな声を出したというものだ。

   都内IT企業の人事部に勤めるCさんは、記事中の先輩社員であるAさんからの「指導申し出」は残業命令に当たらず、Bさんには残業代が支払われないという。

「『残業代払え』という読者コメントが結構あったけど、うちの会社では自分勝手に残業できないし、管理職でない社員に残業命令を出す権限もない。Bさんが指導は不要と思えば、『お申し出はありがたいのですが』と丁重に断ればいいことでしょう」

   Cさんの会社では、当日の午後4時までに、残業をする人の名前と仕事の内容、必要な見込み時間を提出させ、翌日にチェックを行っている。ここに書かれていない用事で会社に残っていたとしても、残業とは認められないのだ。

   この方法が採られたのは、ある退職者が労働基準監督署に「この会社はサービス残業をさせている」とクレームを入れたため。会社はそれまでも、残業代をきちんと払う方針を出していたが、

「彼は発売日ごとにマンガ雑誌を買い込み、終業後に会社で読んでいたんだけど、その時間も含めて退社時間を手帳にメモしていて、会社を辞めてから労基署に提出した。彼の勤務態度はみんな知っているから、当然労基署にも反論したけど認められなかった」

という。結局、社長が「そんなヤツに関わるのは時間の無駄」と言って、一部を除いて「割増賃金」を支払って解決した。現行の残業ルールは、その再発防止策として考えられたそうだ。

   ルールを厳格化することで、上司はムリな残業を出さないよう心がけ、部下も仕事の効率をより上げるようになったという。「社員だって、『そんな仕事で、そんな時間かかるの?』なんて言われたくないですからね」

「派遣先の正社員」なら従わざるを得ない

   別のIT企業の開発部門に勤務するDさんは、記事中のBさんの「キレる気持ち」が何となく分かる気がするという。

「記事には書いてないけど、Bさんって派遣社員の経験があるんじゃないのかなと思った。あと、Bさんを擁護するコメントを入れている人にも」

   Dさんにも派遣SEとして勤務していた時期があるが、派遣先の社員が思いつきのように就業時間後に仕事を頼んできて、その分を派遣会社に提出する「勤務表」に記入してくれず、とても不快な気分になったことがあるという。

   記事中のAさんとBさんは正社員の関係だから、同じヒラ社員であれば対等な関係だ。しかし、もしもBさんが派遣社員であれば、Aさんがヒラでも立派な「派遣先の正社員」であり、Bさんに指示命令をする権限が発生する。

   残業を断ったり、労働時間にカウントするようクレームを言えば、「派遣切り」をされてしまうかもしれない。「何が正社員サマだよ。オレの方がずっと仕事ができるのに」と思いながらも、従わざるを得なかったという。

「BさんはAさんの申し出を聞いて、反射的に防衛本能にスイッチが入ったんじゃないですか? 普通の社会人なら『なにガキみたいな反応してるの?』と鼻で笑われて終わりですが、もし過去のトラウマを引きずっていたのなら、気の毒な話だなと思いますよ」
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