35歳で「ヒラ社員」半数未満 それでも慌てる必要ない

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   給料と企業のクチコミサイト「キャリコネ」は、33~37歳の正社員2344人の個人データを基に、年齢と役職の関係について集計を行った。その結果、35歳以降で「ヒラ社員」が半数を割り込み、何らかの役職に就く人が過半数となることが分かったという。

役職ないと「居心地が悪くなる」楽天

部下を育てながら結果を出すのが目的
部下を育てながら結果を出すのが目的

   「週刊SPA!」2010.11.23-30号では、30代のキャリコネ会員12人にインタビューを行っている。中でも目を引くのは、楽天を退社したばかりの33歳男性の証言だ。

   この男性によると、楽天では35歳のほぼ全員が役職に就けるという。ただし、そのカラクリは、

「大した取り得もないのに、30歳を過ぎてもヒラのままでいると、どんどん居心地が悪くなってくる」

ので、プレッシャーから休職や退職に追い込まれる、というのが実情らしい。

   35歳で役職を得られなかった人は、「現場の仕事をバリバリこなす突出したスキル」でも持っていなければ、職場から排除されていく。新陳代謝の激しい新興企業としては、当たり前のことなのだろう。

   一方、楽天ほど出入りが激しくない会社では、フラット化が進んで役職に就かないアラフォー世代が増えているようだ。中には内心忸怩たる思いの人もいるだろうが、部下の使い方を身につけずに昇格すると苦労するので、必ずしも慌てる必要はないという説もある。

   ブライトサイドコーポレーション代表の武田斉紀氏は、日経ビジネスオンラインの連載で、

「早く課長になった人ほど、マネジメントが下手」

と断じている。プレーヤーとして“できる人”が課長になると、「時として“できない人”をダメにしてしまう」からだ。

出世遅い人は「人それぞれ」が理解できる

   武田氏によれば、自分の業績を評価されて早く昇格した人は、自分が成功したやり方を部下に要求しがち。しかし、部下にとってもっともよいやり方は、一人ひとりのタイプによって異なるので、押しつけたやり方で成果が上がるとは限らないというのだ。

   また、できる人のやり方だけを真似させていると、部下が自分に合ったやり方を考えなくなる上に、

「(上司のやり方で)結果が出なかったのは(部下の)能力や意欲が足りなかったから」

と、やる気を失わせてしまうという。

   そう考えると、多少出世が遅い人の方が、できない人の気持ちも分かるし、組織のメンバーが「人それぞれ」であることを理解する余裕があるのかもしれない。名プレーヤーでなくても名監督になることがある理由でもある。

   前述の楽天でも、20代で出世をすると、自分よりも社歴の長い部下の心情を考えすぎることもあるとか。上司として厳しく仕切るのが心苦しくなり、プレーヤーとしての有能ゆえに自ら現場仕事を大量に抱え、疲弊しきって辞めていくケースもあるという。

   すべてを自分の力で切り抜けてきた人には、異なるタイプの部下を使って、臨機応変に対応していく仕事は、かえって苦手なのかもしれない。

   ただし、35歳にならなければ、その能力が決して身につかないというわけでもない。年齢を問わず、役職を得るためには、部下を育てながら業績を上げられるだけの度量を備えることが必要なのだろう。

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