「TOEIC430点」から世界へ 日本人選手の活躍に勇気をもらう

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   フーテ ミッタ-フ!(オランダ語でこんにちわ)アムステルダムで欧州サッカーを満喫しているアシシです。サッカー日本代表のアジアカップ優勝をドーハで見届けた後、欧州各地に散らばる日本人選手を追いかけ、イタリア、ドイツを周り、今はオランダに滞在しています。

   先々週と先週は、オランダの名門クラブ、フェイエノールトに入団した宮市亮のプレーをスタジアムで観戦し、プロ入り初ゴールを目撃しました。つい1カ月前に全国高校サッカー選手権大会に出場していた日本の現役高校生が、ワールドカップ準優勝国のオランダで華々しくデビューを飾り大活躍している姿は、日本人として誇りに思います。

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エリートでなかった長友の出世に感慨無量

フェイエノールトと対戦したフィテッセのサポーターと意気投合
フェイエノールトと対戦したフィテッセのサポーターと意気投合

   いまヨーロッパでは、オランダに限らずドイツ、イタリア、スペインなどのトップリーグでも活躍する日本人が多くなってきました。しかし、宮市のように海外で華々しくプロデビューし、一躍スターとなるケースは稀で、ほとんどの選手はまずはJリーグのクラブに入団し、国内で実績を積んでから、飛躍の場を求めて海外移籍を実現しています。

   ちょうど僕がミラノに着いた日に、セリエAのチェゼーナからインテル・ミラノへの電撃移籍を発表した日本代表不動の左サイドバック、長友佑都もそんな一人です。彼は高校時代は無名の選手で、明治大学に進学。レギュラーとしてピッチに立てない時期には、スタンドで応援の大太鼓を叩いていたのだそうです。

   エリートではない選手がJリーグで頭角を現し、日本代表としてワールドカップを戦い、活躍を買われてイタリアへ移籍。その半年後、昨年世界チャンピオンに輝いた世界屈指のクラブ、インテル・ミラノに移籍したことは、まさにシンデレラストーリーといえるのではないでしょうか。感慨無量です。

   どんなに底辺にいてもあきらめずに、「自分には成長のノビシロがまだまだある」とポジティブにとらえ努力することができるかどうか。これはプロサッカー選手に限らず、ビジネスの世界でも同じことが言えると思います。

   僕の場合、大学卒業後にコンサルティング会社へ入社した当時、恥ずかしながらTOEICの点数は430点。新人研修を受けた50人ほどのグループで、下から3番目の劣等生でした。今もまだまだ勉強中ですが、あれから11年の月日が経ち、世界を旅する上で不自由のない英会話スキルを習得しています。

   様々なサッカー選手を見ていて思うのは、所属するクラブ以上に、自分自身が右肩上がりで成長することの方が極めて大切だということ。長友がこんなビッグクラブに移籍してきた背景には、どんな状況でも決してあきらめず、上を目指し続けた不屈の精神があったのだと思います。

   今いるポジションに満足せずに、高みを目指すことができるか。常に成長を続けなければ、プロの世界で生き残れない。観客席で太鼓をたたいていた学生が、世界最強のクラブに上り詰めたというサクセスストーリーは、僕にこれ以上勇気を与えるものはありません。

いつか宮市も日本代表のピッチに立ってくれ

デビュー戦を飾ったばかりの宮市亮。表情が初々しい
デビュー戦を飾ったばかりの宮市亮。表情が初々しい

   ここで少し、こちらオランダの様子を紹介しましょう。宮市がプロ初ゴールを決めた日、僕はスタジアムで日の丸の国旗をマントのように背負っていたのですが、熱狂的なフェイエノールトサポーターたちにもみくちゃにされました。

   チームが勝った後のサポーター達のテンションはとにかく強烈でした。34試合あるリーグ戦の1試合に過ぎないのに、日本代表がワールドカップで勝利した直後の渋谷スクランブル交差点のような騒ぎが深夜まで続きました。

   フェイエノールトには、元日本代表の小野伸二が01年から05年まで所属しており、チームの主軸として大ブレークした実績があります。そのためオランダ人の間でも、日本人に対する好感度は高いようです。

   彼がオランダを去って6年も経つというのに、僕が背負っていた日の丸を見て「シンジ・オノ!」と陽気に声をかけてくるサポーターが非常に多かったのが印象的でした。今や日本代表の絶対的エースである本田圭佑も、この熱狂的なサッカー文化が根付くオランダの地で実績を積み上げた過去があります。

   普通の観光客が見れば「フーリガンみたいで恐ろしい」と愚痴をこぼすところかもしれませんが、サッカーが大好きな僕は、これが100年以上続くサッカーリーグの歴史が培ってきた「文化」なんだなと、妙に感心してしまいました。

   宮市は、まだ日本代表としてピッチに立ったことはありません。フェイエノールトで修行を積んで、いつか代表メンバーとしてピッチに立ってほしいと、一サポーターとして心から願っています。

   欧州で活躍する日本人選手を巡る旅も、残り2週間。2月23日の欧州チャンピオンズリーグ、インテル・ミラノ対バイエルン・ミュンヘンの試合では、長友佑都の勇姿を見にスタジアムに足を運びます。その前に、ちょっとスペインへ行ってきます。

アシシ@アムステルダム

(ツイッターやってます。 http://twitter.com/atsushi_libero

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サッカー日本代表が出場する国際大会に毎年参加するコアサポーター(写真左)。本名、村上敦伺(あつし)。1977年生まれ、札幌市出身。職業はフリーランスの経営コンサルタント。元同僚の四方健太郎(写真右)とともにサッカー南アW杯出場32か国を2年間かけて訪問し、『世界一蹴の旅』(双葉社刊)を上梓。「半年仕事・半年旅人」のライフスタイルを2006年から継続中。ツイッター @4JPN
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