組織を引っ張るリーダーは、何をすべきなのか――。モノの本にはいくつものヒントが書かれていますが、それらをすべて実行したからといって、必ずしもうまくいくわけではありません。なぜなら成功要因は、個々の状況によって千差万別だからです。一方で、ほぼ必ず失敗するパターンというものがあります。メンバーに向かって「言ってはいけないNGワード」を口走ってしまうのも、そのひとつです。リーダーとなる人は、これだけは覚えておくべきでしょう。>>「稼げる人」の仕事術・記事一覧「俺の言う通りにやれ」と言っていないかリーダーのマネジメントとは、メンバーに仕事をうまくやってもらう役割です。なのに、リーダーのひとことで、メンバーのやる気を削ぐことになってしまっては、存在自体が逆効果です。しかし、グループの成果が思うように上がっていないと、つい焦ってNGワードを言ってしまいそうになるものです。例えば、「いいから、俺が言ったとおりにすればいいんだよ」という言葉。自分が優れたプレイヤーだった人が、特に口にしがちです。確かにリーダーからすれば、慣れない人の仕事ぶりを見たら、「なんというまどろっこしいことを」と驚いたり、「そんなことをしていたら納期に間に合わない」と冷や汗をかいたりすることがあるでしょう。でも、「とにかく俺が言ったとおりにやってくれよ」と言われてしまったメンバーは、「じゃあ、自分で何も考えなくていいんだ」「よし、今度から何も考えないでやることにしよう」という思考に陥ってしまいます。もちろん、「守破離」という言葉があるように、仕事は真似ることから始まるものですが、言い方があるというものです。どういう言い方が最適なのかは、相手のタイプを踏まえて考えていただくとして、もしもメンバーに改善提案を望んだり、将来のリーダー候補になってもらいたいと思うなら、「俺の言う通りにやれ」は例外なくNGであると言えると思います。他のメンバーに愚痴れば不評が広まるまた、相手に対して「期待外れだった」と伝わるような言葉は、リーダー自身の失望がホンネだったとしても、受け取るメンバーにとっては非常にショッキングな言葉として受け取られます。たとえば、メンバーに任せた仕事がうまくいかなかったとき。リーダーから「やっぱりダメだったか」と言われれば、「ああ、この人は自分が頑張ってやった部分は全く見てくれないんだな」と、リーダーへの信頼を失います。「せっかくこの仕事を任せたのに」と言われれば、本当は実力がそれなりに備わっているメンバーであっても、「どうせ俺の能力じゃ無理なんだよ」と自信を失い、「次は頼まれても断ってやるぞ」と反発心を強めてしまいます。相手をリラックスさせようとしたとしても、「いいよ、適当にやっておけば」と言いながら仕事を振れば、「俺はどうでもいい仕事しか任されていないのか」と不貞腐れてしまいます。そして、やる気を失ったメンバーが、他のメンバーに愚痴ることで、「あんな言い方するリーダーは最悪」「自分も言われかねないから協力なんかしたくない」と、どんどん不信感が広がってしまうわけです。忙しさからイラッとして何気なく発してしまうひとことが招く惨事です。発言は二度と撤回できません。焦りや苛立ち、怒りをコントロールできることがリーダーの資質。途轍もないマイナスな状況をもたらすのですから、感情の高ぶりは深呼吸してクールダウンしましょう。高城幸司>>「稼げる人」の仕事術・記事一覧*2011年6月、『図解 チームをもつ前に読む!リーダーシップが驚くほど身につく本』が学習研究社より発行されました。
記事に戻る