2018年 7月 21日 (土)

「サマータイム出勤」 おトクなのか損なのか

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   東急電鉄が「早起き応援キャンペーン」を実施中だ。午前6時45分までに東急線の駅改札をパスモ(IC乗車カード)で入場するとポイントが付き、週3日以上「早起き乗車」をした人には抽選で賞品が当たる。

   週1回送信される特典メールを提示すると、駅構内のそば屋で生卵を1個無料でつけてもらえたり、東急百貨店東横店でサンプルコスメを受け取れたりする。サラリーマンやOLに魅力的なサービスといえそうだ。

早起き乗車で宿泊券が当たるサービスも

午前6時45分までの改札通過を勧める東急電鉄の「早起き応援キャンペーン」
午前6時45分までの改札通過を勧める東急電鉄の「早起き応援キャンペーン」

   期間は2011年7月11日から10月30日まで。もともとは混雑緩和のためのオフピーク通勤を促す企画として春や秋に行っていたが、今年は節電による「サマータイム出勤」の増加を見越して夏の実施を決めた。

   対象者も「上り電車の乗客」限定から、東急線全線に拡大(世田谷線や一部駅を除く)。ホテル宿泊券やリゾート施設利用券など、賞品も大幅に拡充した。登録者数は前回の約3割増で、期間中に1万人超えが確実だ。

   とはいえ、用もないのに賞品目当てで早朝から電車に乗ることはありえないので、会社の都合で「サマータイム出勤」をする人へのおまけの色合いが濃いだろう。ネットには、

「面白い!参加しようかな」
「いまより5分早く家を出れば参加できる」

といった書き込みが見られる。ねらいは成功しているようだ。

   一方、始業を早める「サマータイム」自体の評判は、どうも芳しくない。都内の中堅部品メーカーに勤める40代男性のAさんは、工場の早朝稼動にあわせて始業が1時間早まり、7時半から仕事をしている。

   以前は始業前に出勤して仕事の準備をしていたが、変更後は始業ぎりぎりにしか出勤できず調子が狂ってしまった。取引先への納品時間は大きく動かせないため、午後4時の定時には上がれず、労働時間は以前より長くなった。

「取引先には土日操業のところもあるので、休日出勤する営業担当が増えた。いちおう会社は手当を全部出してくれているけど、体調崩した人もいますしね。昼前にお腹が空くし、寝不足も慢性的。早く節電が終わって欲しい」

おトクな「アフター4」利用できないワケ

   サマータイムで早い時間に退社する人を見込んだ「アフター4」市場はどうか。都内の飲食店の中には開店時間を前倒しして受け入れ態勢をとっているところもあるが、出足はよくないようだ。

   新宿、池袋、銀座、新橋の居酒屋に電話取材をしたが、いずれも「いまのところお客さまに目立った動きはないですね」「おトクなコースを用意しているので、ぜひ利用して欲しいのですが」と答える声にも力がこもらない。

   都内に勤務する30代の女性に聞いたところ、

「お給料が増えたわけでもないし、翌朝は早いし、毎日飲んでいられるわけないですよ」

と一笑に付されてしまった。せっかく「アフター4」メニューも、先立つものがなければ利用できないというわけだ。

   小田急百貨店新宿店は8月1日より、午後4時から使える「アフター4チケット」を3万枚用意して配布中という。フィットネスクラブや調理学校の体験レッスンが割引になるというが、思ったように利用者が増えるだろうか。

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