2018年 12月 12日 (水)

「ラッキー」をつかむためには、まず数をこなせ

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   他人から賢く思われたい人は「手数を少なく要領よくやること」を重視します。しかし成果を上げる人は、それよりも「確実に数をこなすこと」を先に考えるものです。今回は私が若い頃に、そのことを気づかされた話をしましょう。

   大学を卒業し、銀行員として首都圏の支店に配属。入社2年目のある日、とつぜん融資係から得意先係に配置換えになりました。いわゆる「預金獲り係」です。当時の銀行は集めた預金を貸し出して利ザヤで稼いでおり、その原資稼ぎを命じられたのです。

トップセールスマンは頭を使っていない?

自分なりによく考えたつもりだったけど
自分なりによく考えたつもりだったけど

   上司から言い渡された仕事は、担当地域の定期預金残高を増やすために、「お得意様からの定期預金の追加獲得」と「新規顧客からの預け替え獲得」の2つでした。

   話好きの私にとって、顔見知りのお客様とお話しする仕事は、あまり苦もなくできていましたが、知らない先に飛び込む仕事は経験がなく、なかなか思うように数字は伸びません。

   係替えから3カ月ほどしたある日、課長から「君の地域は預金残高がジリ貧だけど、新規先を回っているの?」と声をかけられました。私は「ちゃんとやっていますよ」と自信をもって答えました。

私「セールストークもバッチリ考えていますから、面談さえできれば絶対うまくいくはずですが、狙っている家は金持ちなので、けっこう敷居が高いんです」
課長「新規訪問件数が少ないように思うけど」
私「じっくり観察して資産家の確率が高そうな家を選んでいるので、仕方ないですよ。それに留守の家も多いから、面談件数が伸びないんです」

   そこまで聞くと課長は、全社連続表彰を受けている先輩のAさんに「何かアドバイスはないか?」と声をかけました。Aさんは私よりも5歳以上も先輩でしたが、高卒で融資経験もなく、預金獲り一筋。正直、あまりパッとした印象を持っていませんでした。

「この人は一日外に出ずっぱりで預金を集めるやり方の人で、机で頭を使って作戦を練っているように見えないし、決して目標にできる先輩じゃない」

   セールストークがうまそうでもないし、預金が集まるのは、よほど地域に恵まれているのだろうと勝手に思っていました。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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