守衛さんの「朝のあいさつ」 社員は返事をすべきなのか

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   人材教育コンサルタントの田中淳子氏が、会社での「あいさつ」に関するエピソードをブログで紹介している。仕事やプライベートで大きなオフィスビルを訪れると、玄関口で守衛さんが大きな声で「おはようございます!」「お疲れさまでした!」とあいさつしている。

   その声は天井や壁に反響するほどだが、返事をする人は数えるほどで、自分からあいさつする人はもっと少ないというのだ。

小さいビルなら声をかけ合える?

守衛さんのあいさつが、今日もうつろに響く
守衛さんのあいさつが、今日もうつろに響く

   田中氏は「あいさつしてくれているのだから、自分も応じればいいのに」と考え、あいさつが返ってこない何百回もの「おはようございます!」を守衛さんはどう感じているのだろうと、その気持ちを慮っている。

   これを受けて、イシン代表取締役の大木豊成氏もブログで、IT業界に入って「あいさつをしない人が多いこと」に驚いたと明かし、

「日本はあいさつの国、なんて勘違いをしていたのですが、そうではないようです」
「米国に行ったことがある方はおわかりでしょうが、うっとうしいくらいにあいさつをします」

と書いている。

   都内で働く20代女性Aさんに聞いたところ、「確かに大きなオフィスビルを訪問したとき、そんな光景を見ました」と話してくれた。ただ、朝の出勤時などは、いっせいに何十人もが玄関から入ってくるので、全員が返事をするのは無理な気がするという。

「何十人もが一斉にあいさつを返していたら、ちょっと不気味なことになるんじゃないかと(笑)。守衛さんの目の前を通るときは会釈するとしても、無言で通るのは仕方ない気がします」

   Aさんが勤める小さなオフィスビルには、守衛さんは立ってないが、「管理人さんには出入りのたびにあいさつしますし、他のテナントさんや掃除のおばさんにも声をかけます」とのこと。

   あいさつを面倒がる人がいるのも確かだろうが、「大きすぎるオフィスビル」「広い通路を大勢の人が一斉に通過」という条件が、無言の通過に少なからず関係しているようだ。

「見せかけの顧客志向」という指摘も

   一方で、守衛さんが大声であいさつすること自体が「そもそも不要」という意見もある。都内に勤務する30代男性のBさんは、

「警備会社が『お客さま志向』の名のもとに励行しているのかもしれませんが、本来のあいさつとは違った、やらされている感がありますよね。機械的な号令のような。あいさつされて嬉しいというより、逆にやめてほしいと思う」

という。出勤途中に知り合いを見かければ、お互いにあいさつしたり世間話をしたりすればいい。

   それに、守衛さんの仕事は不審者が入ってこないように見張ることが第一であって、クライアントであるテナントの社員に媚びることはないというのだ。

   同じように銀行のATMの脇で、ベテラン銀行員が大きな声で「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」と言うのも気になるという。

「あれも、見せかけのお客さま志向って感じがする。こっちは淡々と用事を済ますつもりで来てるから、お礼なんかいらない。本当にお客のことを考えたら、高給取りの銀行員さんのあいさつより、手数料を減らしてもらった方がいい」
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