2019年 12月 15日 (日)

会社が無断でHIV検査 「感染者が見つかった…」

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   従業員の健康に十分配慮することが、会社に求められる時代になった。その一方で、健康状態に関する情報はプライバシーとして守る義務があり、担当者は神経を使うことが多い。

   社員を海外出張させることが増えているある会社では、社長が勝手に社員の感染症検査を行った結果、HIV感染者が見つかって右往左往しているという。

社長「悪いけど早く辞めてもらうしかない」

――雑貨の輸入販売を行う会社の人事担当です。先日、社員の定期健康診断の業務委託をしている医療機関から、健診結果とともに血液検査の結果が送られてきました。

   私も含め、事前に了承をしていないのでとても驚きましたが、どうやら社長が総務担当に、

「社員が何か感染症にかかっていないか、調べておくように」

と勝手に命じたようです。

   さらに困ったことに、検査によってHIV感染者が1人見つかってしまいました。当社はここ数年、仕入れのためにアジア、アフリカ諸国へ社員を出張させることが増えており、渡航履歴から見てそこでの感染のおそれが高いようです。

   その結果を社長に知らせたところ、青ざめてすっかり慌ててしまい、

「他の社員に知られたら大混乱になるのは間違いない。一緒に働きたくないとか異動させて欲しいとかいう人も大勢出るだろう。感染者はたった1人なんだから、悪いけどその社員には早く辞めてもらうしかない」

と私に伝えてきました。

   ただ、本人が感染の事実を知っているかどうかもわからず、どうやって検査の結果を知らせればよいのか、感染者をどういう理由で解雇できるものなのか、戸惑っています。社長には悪気はなかったのかもしれませんが、勝手なことをしたばっかりに…。どういう点に注意して対応したらよいのでしょうか――

尾崎 健一(おざき・けんいち)
臨床心理士、シニア産業カウンセラー。コンピュータ会社勤務後、早稲田大学大学院で臨床心理学を学ぶ。クリニックの心理相談室、外資系企業の人事部、EAP(従業員支援プログラム)会社勤務を経て2007年に独立。株式会社ライフワーク・ストレスアカデミーを設立し、メンタルヘルスの仕組みづくりや人事労務問題のコンサルティングを行っている。単著に『職場でうつの人と上手に接するヒント』(TAC出版)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。

野崎 大輔(のざき・だいすけ)

特定社会保険労務士、Hunt&Company社会保険労務士事務所代表。フリーター、上場企業の人事部勤務などを経て、2008年8月独立。企業の人事部を対象に「自分の頭で考え、モチベーションを高め、行動する」自律型人材の育成を支援し、社員が自発的に行動する組織作りに注力している。一方で労使トラブルの解決も行っている。単著に『できコツ 凡人ができるヤツと思い込まれる50の行動戦略』(講談社)、共著に『黒い社労士と白い心理士が教える 問題社員50の対処術』がある。
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