学生が「福利厚生」を気にするのは当然なのか

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   最近の学生は、採用前から「御社の福利厚生はどうなってますか?」と熱心に尋ねてくる。本当に働く気があるのか――。企業の採用担当者から、そんな話を聞くことがある。しかし、安月給なら給与以外のベネフィットがどうなのか、気になるのも当然だろう。

   厚生労働省の「平成23年就労条件総合調査結果」によると、「現金給与額以外の労働費用」は、従業員1000人以上の企業では月9万7282円だったのに対し、従業員33~99人の企業では5万4898円。その差は月4万2384円、年間50万円あまりとなるという。

大企業は12年間で半減?期待しすぎは禁物

   現金給与額以外の費用で最も大きいのは、平均で1人月4~5万円ずつかかる「法定福利費」。労働保険や社会保険の掛け金であり、算出方法は法律で決められているので、企業によってあまり違いは生じない。

   一方、退職一時金や企業年金の支給に備えた「退職給付等の費用」は、企業規模によって大きく異なる。従業員30~99人では月8795円なのに対し、1000人以上では3万1509円。その差は月2万2714円、年間27万2500円あまりとなる。

   企業独自の福利厚生メニューを提供する「法定外福利費」も、規模によって異なる。従業員30~99人では月4587円だが、1000人以上では1万3042円。その差は月8455円。年間10万1460円の差となる。

   法定福利費のうち最も差が大きいのは「住居に関する費用」。1000人以上では7038円、30~99人では1284円。大手では、都心の高級マンションに数万円の自己負担のみで住めたり、社宅の家賃・光熱費を全額会社負担とするところもあるようだ。

   しかし不況の影響で、大手でも福利厚生の大幅な見直しが行われている。1999年の厚生労働省の資料では、従業員5000人以上の法定外福利費は、1人1か月あたり2万7782円。比較対象は少し異なるが、12年間で1万3000円あまりに半減した可能性もある。

   ちょっとした社内サービスが、社員のやる気を引き起こすこともある。会社は学生の関心をバカにしない方がいい。しかし学生側も、現時点での福利厚生を重視しすぎていると、入社後しばらくしてから「こんなはずじゃなかった」ということもありうるだろう。

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