2018年 12月 12日 (水)

「日報」を使った営業管理がなぜかうまくいかないワケ

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   営業担当者の日々の行動は、どう管理されていますか――。クライアントの現場調査でこう尋ねると、「活動内容を書かせた『日報』を毎日提出させています」という答えが非常に多く返ってきます。その使いみちは「部下の担当先の進捗チェック」が主なもの。

   そこで少し意地悪をして、「Aさんの日報の、昨日のチェックポイントは何でしたか?」と尋ねると、たいていの管理者は「うーん、ちょっと個別の具体的な内容までハッキリと覚えていないのですが…」という感じで、答えに窮してしまうのです。

紙に書いた報告なんてアテにならない

「日報至上主義」では成果は出ない
「日報至上主義」では成果は出ない

   これは何を意味しているのか。せっかく作った日報も、パラパラと読み飛ばしが普通。回覧検印を押すだけで、ほとんど読まれずじまいのひどい職場もあるということなのです。

   知り合いの営業コンサルティング会社が複数のクライアント先を対象に調査したところ、日報の内容を基に部下へ日々フィードバックしている管理者の比率は、5%にも満たなかったそうです。

   部下だって、管理者が日報を一生懸命読んでいないことくらいお見通しです。とりあえずイイことを書いておけとばかり、完全なウソではなくても、かなり甘い判断で「先方好感触」「もうひと押し」みたいなことを平気で書き連ねたりすることにもなります。

   私もはじめて現場を任された頃に、痛い目にあった経験があります。担当者たちの日報を信じてタカをくくっていたところ、期末近くになっても店の実績が伸びずに追い込まれてしまいました。

   藁をもつかむ気持ちで過去の日報を読み返し、矢継ぎ早に「あの好感触先はどうなった?」などと聞いたものの、口を突いて出るのは「あのあと、いきなりライバルが参入してきまして、信じられない条件で持っていかれました」みたいな言い訳ばかり。結局、管理者である私が泣きを見るはめになってしまったのです。

   そこで私は考えました。日報に書かれた文字情報は正確性を欠くし、すべてを書き込ませるのも非効率だ。文字を「目」で追いかけるのではなく、自ら部下から情報を引き出して、より有用な情報を「耳」で仕入れる必要があると。

   そこで、部下に対して「日報は時間をかけず、簡潔に書いて」と頼みました。時間がなければ、訪問先と面談時間だけでもOK。帰店後にそれを提出させ、一人ひとりと直接面談。私からあれこれ尋ね、訪問先名が書き込まれた日報に、私が情報を書き込んでいくことにしたのです。

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。執筆にあたり若手ビジネスマンを中心に仕事中の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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