2024年 4月 19日 (金)

ハロワで「ウソの求人票」を出す会社を見つけてしまった

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   OKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のYakanさんは、ある会社を退職し、転職活動をしています。ハローワークに行くと、自分が辞めた会社の求人情報がありました。

   ふと中身を見ると、どうも腑に落ちない記述が。「賞与年2回」とありますが、自分が働いていた間には、ボーナスなんて出たことがありません。

あの会社、ボーナスくれなかったのに

   思い起こせば入社時に、面接で「うちは残業代もボーナスも出ますから」と言われた記憶があります。しかし、入社してみたら、就業時間外に仕事が延びても、残業代は給与に含まれるということで、一定の条件を超えないと支給されませんでした。

   賞与も、入社数年前まで5万円程度出ていたそうですが、入社してからは一切なし。これでは、求人広告につられて入社した人が「こんなはずじゃなかった!」ということになりかねません。

   せめて賞与は「業績による」と書いておく必要があるのではないか。ハローワークに伝えて、会社に訂正を指導してもらえないのか。辞めた会社のことは関係ないと思いつつ、「こういうウソ偽りばかりの会社なので、一石投じてみたい」というホンネもあります。

   社員ではありませんが、「内部告発」に近い行為を考えているようです。しかし、社員や求職者の利益、ひいては社会正義のために行われる内部告発も、日本企業では「チクリ」などといって忌み嫌われているところもあります。

   回答者からも、質問者さんへの批判の声があがりました。

「自分で逃げてから(退職して)言わないで、在籍期間に意見としてあげるべきでは?負け犬の遠吠えにしか思えません」(423592さん)
「貴方が労働条件通知書を要求せずに(求人内容と異なる)契約を結んだとすれば、貴方の手抜かりです」(saltmaxさん)

やはり「前年度実績」を書くのが原則だった

   ハローワークも、不景気の中で求人を出してくれる会社を片っ端から集めているので、「この会社にきつく詰問はなかなか出来ないと思います」(kat-co-oneさん)と答える人もいました。果たしてそんなことが許されるのでしょうか。

   ハローワークのウェブサイトに掲載されている「求人申込書」を見てみると、記入例には、昇給・賞与について、

「前年度実績額を記入してください」
「昇給、賞与がなかった場合でも空欄とせず『なし』にチェックしてください」

と書かれています。

   編集部でハローワークに電話で確認したところ、やはり「前年度の実績を書くことになっている」「金額が空欄の場合は、社員によって異なるという意味であり、前年度実績はあったはず」という回答でした。やはり怪しい記載という批判は免れなさそうです。

   ただ、会社に改善を求めるためならば、「自分の労働契約がきちんと守られていなかった」と労働基準監督署に訴え出る方が効果的という見方も。しかし、自分の求職活動も忙しいでしょう。さて、義憤を貫くか、転職先探しを優先するか。なかなか難しいところですね。

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