2019年 11月 20日 (水)

ネットユーザーよ! もっと「論争」に参加しよう 
中川淳一郎×常見陽平対談(下)

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   中川淳一郎氏(ネットニュース編集者)と常見陽平氏(人材コンサルタント)の対談最終回。ネットと雇用の分野で過剰なエネルギーを放出して異論を呼んでいる2人だが、若い世代でかみ合った「論争」がなかなか起こらないのが物足りないという。

   また、ITジャーナリズムにおける「欧米礼賛」をやめて、足元にある日本のネットサービスのよさにもっと注目し、適切な評価をしようと呼びかける。

考えを鍛えるためには「まさつ」が必要だ

「ぶつかり合いやつながり合いなくして、考えが鍛えられることがあるのか!」
「ぶつかり合いやつながり合いなくして、考えが鍛えられることがあるのか!」

中川 『ウェブはバカと暇人のもの』を出して以来、ネット上やネット関連の人々が集まる場で多くの批判を浴びてきた。「ネットの一面しか見ていない」とか。それに対してオレは、自分の考えに反対する人や反対のことをする人たちに対話を呼びかけてきた。でも、ほとんどの人は応じなかったね。ネットの一面しか見てないのはどっちだ、という話なんだけど。日本のネット人口はいまや1億人くらいはいるわけで、もはや「世間」。「頭の良い人の世界」だけじゃないんだ。小飼弾さんとは実際に会って和解し、津田大介さんや山本一郎さんとは議論を重ねたりしたけど、何の反応もない人はどう考えてるんだろう。

常見 いまのネット界隈の気味の悪さって、それぞれが名前を出してモノを言っているのに、お互いが平行線で全然交わらないところじゃないかな。ニッチのナンバーワンでもいいんだけど、考えに対立があるにもかかわらず、対話や論争がまるでない。気を使ってスルーしているような、反論されたり批判されたりすることを怖がっているような。

中川 モノを書いたりネットで表に出たりしたら、批判されたり嫌われたり悪口を書かれたりする覚悟は必要だよ。でもいまのネットは、ちょっとでも否定的なことを書かれたら「誹謗中傷だ、許せない」とすぐキレる。一方で書いた方も「いや、素人なんで反論されても。削除します」とかいう言い訳がまかり通る。いったん自分で言ったことだろ、と思うんだけど。批判に耳を傾け、指摘された問題を受け止めて、必要に応じて反論するという土壌がない。これは変えていきたいね。

常見 ソーシャルメディアを商売のタネ、「セルフブランディング」の手段としてしか考えてないからだろうね。異論は、営業妨害としか思ってない。結局、誰もまともな議論なんてできないの。意見の違いと人間的な好き嫌いをごっちゃにしてしまう。あるいは「わかっていない」と決めつけてスルーしてしまう。これでは一生分かりあえない。

中川 まさつを起こさないことが大原則だからね。お互い「いいね!」を押し合う仲間が集う相互承認の場。ほめることしかできない。

常見 でも、まさつを起こさず、他者とのぶつかり合いやつながり合いなくして、考えが鍛えられたり磨かれたりすることなんてあるんだろうか。電通の「鬼十訓」にも「摩擦を恐れるな」という一節があったよな。僕が関わる若年層の雇用・労働の問題では、本田由紀さんや城繁幸さんとは主張や落とし所が違っても、会えば話が通じるし、リスペクトできる人たちだから議論もできる。根っこにある問題意識は一緒だったりするんだよね。

中川 2012年は、本格的に名指しで論争を仕掛けていかなきゃならないな。中川淳一郎と公開対談やりたいネットギーク、ぜひ連絡してくれ。楽しみにしてるぞ!

常見 でも中川ってさ、いちどリアルで会っちゃうと情が移って、全然批判できなくなっちゃうよね。

中川 確かにそうだけどな。うるさいよ!(笑)

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