2024年 4月 19日 (金)

フェイスブックの怖い話 「プライバシー設定」ちゃんと考えてる?

「あの、ところで君さ、フェイスブック使ってるの?」

   IT商社の営業をしているSさん(31歳)は、ある日、上司から声をかけられました。

   友達申請されたら面倒だな――。そう思ったSさんは、とっさに「いえ、登録はしたんですが、書くこともないので、ぜんぜん使ってないんですよ」と答えたそうです。

嫌なことがあったら、実名で悪口書いてスッキリ

もちろん上司も「ヘタレ」の「クソオヤジ」呼ばわりで言いたい放題
もちろん上司も「ヘタレ」の「クソオヤジ」呼ばわりで言いたい放題

   でもそれはウソで、本当はヒマさえあればケータイ電話からフェイスブックに書き込みをしています。

   客先に行って邪険にされれば会社の実名をあげて「なにあのクソ会社えらそうに」、取引先との意思疎通がうまくいかないと担当者名をあげて「あいつ何年この仕事やってんだ」などと書き込みます。

   営業途中に入った店でランチを食べて、おいしくないと食べ物や店の写真を貼って「これはマズすぎる」と店名をバラします。もちろん上司も「ヘタレ」の「クソオヤジ」呼ばわりで言いたい放題です。

   「友達」は厳選し、古くから付き合いのある、口の堅い信頼できる人しか受け入れていません。会社の同僚は「友達」にしていません。なので好き勝手が言えるわけです。

   「友達」は、「そりゃひでえな」とか「お前が自重しろ!」とか、いろいろと突っ込んでくれます。いつしか、イライラしたらすぐにフェイスブックに書き込んでスッキリするのが習慣になってしまいました。

   これがなかったら、不満のはけ口なんてなかったよな。赤ちょうちんでグチを言ってた昔のサラリーマンってこんな感じだったのかな、などと想像していたのだそうです。

   そんなある日、Sさんはある新サービスを紹介する無料セミナーに参加しました。質疑応答の時間になったので、手を上げて会社名と名前を名乗り、不明な点を質問しました。しかし、回答がどうも要領を得ません。

   Sさんはいつものように、会場を後にしながら「○○セミナー終了。講師がバカで質問にも答えられない」と書き込みをしました。すると、30分ほどしてから、見慣れない人からのコメントが入りました。

「はじめまして。あのセミナー、すごく分かりにくかったですね」
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