2024年 3月 29日 (金)

スマホのアプリで「2ちゃんねる」にハマってしまった

   正月にスマートフォンを買った40代の男性会社員Aさん。さっそくいろいろなアプリを試しています。

「いまのところ、一番気に入っているのは『泣ける話 にちゃんねる』と『笑える話 2ちゃんねる』ですかね」

   実はAさんは、これまで電子掲示板の2ちゃんねるを見たことがありませんでした。叩かれて怖いとか、使ってる用語がわからないとかではなくて、「自分の人生に必要ないもの」だと思っていたからです。

   それがいまさら、なぜハマってしまったのでしょう。

ケータイ小説に似た面白さ、暇つぶしに最適

「このアプリには、100~200ぐらいの話が入っているんです。文字数を数えたことはないんですけど、だいたい10分、15分ぐらいでサッと読める。移動や休憩など、ちょっとした時の暇つぶしにいいんですよね。ショートノベルを読んでいる感覚っていいますか」

   2ちゃんねるには、わざとそれらしいことを書いて読む人を引っかける「釣り」やまったくのウソも含めて、さまざまな創作や実話が書き込まれています。

   実況中継を装って、実のところ、すでに書き上げてあった創作を書き込む『電車男』エピゴーネン(真似)なども、一時はあちこちで流行ったりしました。

   『電車男』のように人気があったり、出来のよいものは、書籍にまとめられたりドラマになったりしましたが、巨大な2ちゃんねるの中を探って、全部を見つけて読み通すのは無理があります。

   しかし、出来のよいものは、暇つぶしに読むものとしてはちょうどいい。なんだか、一昔前に流行した「ケータイ小説」に似ています。

「ところで、ああいった話は、全部本当のことなんですかね?」

とAさん。聞けば、話のカテゴリーのなかに「父母の泣ける話」や「兄弟の泣ける話」などにまじって、「実話の泣ける話」というものがあるのだとか。

井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。東海テレビ「ぴーかんテレビ」金曜日コメンテーター。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社新書)、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文藝春秋)など。
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