グローバル人材に必要なのは「英語」か「チャレンジ精神」か

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   2013年4月入社の新卒採用担当者を対象に「グローバル人材になるために必要な資質」を尋ねたところ、企業によって回答に大きな差があらわれた。

   グローバル人材の採用をまだ実施していないと答えた企業では、人材の「英語力」を重視しているが、すでに採用を実施していると答えた企業では「チャレンジ精神」「異文化理解力」を重視する傾向にあったという。

「異文化理解」の優先順位高い採用実施企業

調査では「優先順位の高い3つ」を選択(出典:レジェンダ・コーポレーション)
調査では「優先順位の高い3つ」を選択(出典:レジェンダ・コーポレーション)

   ジョブウェブとレジェンダ・コーポレーションが、2011年11~12月に調査を実施し、153社から回答を得た。グローバル人材採用を「実施している」と答えた企業は37.3%、「実施していないが検討中」が33.3%、「実施も検討もしていない」が29.4%だった。

   特に「異文化理解力」を重視すると答えた企業の割合は、採用実施企業では61.4%なのに対し、未実施企業では31.2%。30ポイント以上の差がついている。「チャレンジ精神」も26.8ポイントの差がある。

   一方で「英語力」と答えたのは、採用実施企業が7.3ポイント下回った。英語が不要、というわけではないだろうが、優先順位が相対的に低いとはいえそうだ。

   「グローバル人材」の定義を明確にしないままの調査だったが、採用に本腰を入れていない企業では「グローバル人材=英語のできる人」というイメージにとどまり、実績のある企業では「チャレンジ精神と異文化理解力がなければ、グローバル人材ではない」と考えているようだ。

   グローバル・リーチ代表の福留浩太郎氏は、グローバル人材を「グローバル企業で通用する人物」であると仮定すると、

「ローカル社会を理解し、他国の人々が理解できないローカルの特性をうまくグローバルビジネスに結びつける能力を持った人材」(「zakzak」2012年2月2日付)

と定義し、この能力は「英語のうまい下手より優先される基本的資質」と指摘する。これは、グローバル人材採用企業の傾向と一致している。

英語秀才より「居酒屋の店長」経験が生きる?

   それでは、そのような資質を備えた人材となるには、何をすればよいのか。採用実施企業を対象とした調査では、「海外経験は問わない」とした企業が56.1%と半数以上を占め、「潜在力重視」という企業が3社に1社あった。

   福留氏は、グローバル企業で活躍するために「(海外の)現地社員の能力をいかにうまく引き出し、彼らをやる気にさせるかが重要」としている。

   確かに、英語の秀才というだけでは務まりにくいわけだ。もしかすると、スーパーやファストフード、居酒屋の店長として多様なアルバイトを使ってきた経験の方が生きるのかもしれない。

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